ミランのシルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長が、明確な指示を出した。バルセロナを止める方法? リオネル・メッシにマンマークを付け、前線は2トップにするというものだ。チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦ファーストレグを2日後に控え、同名誉会長は『Rtl 102.5』で、マッシミリアーノ・アッレグリ監督にそう助言している。

「メッシのようなFWはマンマークでケアしなければいけない。それが私のアドバイスだ」。ネレオ・ロッコ式の包囲網だ。

「ロッコは偉大だった。イタリア式のプレーを導入し、カウンターでたまに攻撃するだけでゴールを狙っていた。我々はサッカーを変えた。私と(アッリーゴ・)サッキで、常にピッチとプレーを支配するミランをつくった。オランダトリオのチームは、歴史上最高のチームとして評価されている。それからバルセロナがやって来たんだ。サッカーの歴史における模範はこの2チームだけだと思う」

今回の対戦については、「大変だと思うが、奇跡は常にあり得るんだよ」とも話している。

マンマークといえば、EURO2000でディノ・ゾフ監督率いるイタリア代表が決勝で勝利を目前にしながらも、フランスにゴールデンゴールで敗れた直後のことが思い出されるだろう。当時、ベルルスコーニ名誉会長は「恥ずべきものだった。アマチュアのような振る舞いだった」「勝てたし、勝たなければいけなかった。プレーの源である(ジネディーヌ・)ジダンを放っておいてはいけない。彼は常に自由だった。アマチュアレベルでも見ないことだ」とゾフ監督を酷評した。

メッシにマンマークを付けるなら、誰が理想的だろうか? アッレグリ監督にとっては難しいタスクだ。また、前線ではマリオ・バロテッリを起用できないことが分かっている。だが、ジャンパオロ・パッツィーニとステファン・エル・シャーラウィが保証となるだろう。また、ベルルスコーニ氏はこう続けている。

「我々にはロビーニョもいる。私は彼を非常にポジティブに評価しているよ。監督も2トップのことは分かっているし、同意している。中盤と守備については、バルセロナのようなプレーが相手なら、FWに付いているディフェンスの一人がパスを先んじようとするべきだと助言しておく。私は何年か監督をやって、リーグを制覇しているから、多少の経験がある」

アッレグリ監督はこのことを知らされているのだろうか? ベルルスコーニ名誉会長は笑顔でこう話した。

「とても難しいだろうね。彼と話す時間を見つけられなかった。私は、会長と監督の役割が何か知っているし、それをリスペクトしている。だが、会長が納得しないなら、監督を解任するものだ。アッレグリはまだあそこにおり、あと1年の契約がある」

また、ベルルスコーニ名誉会長は『Italia 2』の番組「Undici」のインタビューでも、次のように話している。

「各ポジションにナンバーワンのカンピオーネをそろえ、理想的なミランとするならどうするかという質問をされる。外されたと感じる人が気分を害してしまうだろうから、答えるつもりはない。全体のメンバーとして答えておく。サッキとオランダトリオのメンバーだ。それが、国際的に勝ち始めたミランだよ。多くのミラニスタの心に残っているチームだよ」

手にした紙に書かれたメンバーに、ベルルスコーニ名誉会長は2人の名前もつけ加えた。アンドリー・シェフチェンコとロナウジーニョだ。