台湾出身のアナウンサー、広東省の政協委員に  大陸委:違法

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(台北 16日 中央社)中華民国籍を持つ香港フェニックステレビのアナウンサー、呉小莉さんが中国大陸広東省の第11期政治協商委員に再選されたことについて、台湾の大陸政策機関・行政院大陸委員会は「条例違反」として呉さんに罰金などの対応を検討するとコメントした。

中国大陸との交流などを規定した、台湾の「両岸人民関係条例」では、中華民国籍者が大陸で公職に就くことを禁じている。違反した場合の罰金は、10−50万台湾元。(10万元=30.3万円)

だが、台湾出身者が大陸の政府関連団体や各地の政協委員会に入るケースは少なくない。国家安全局による昨年3月の報告では、確認できているだけで169人が大陸で何かしらの公職に就いていた。これらの人々は大陸で生活しており実際に罰金を科すことは難しく、有効な防止策が見つからないのが現実だ。

14日に選出された広東省第11期政協委員には、香港映画界をリードする周星馳(チャウ・シンチー)監督なども選出され話題となっている。呉さんは2007年の第10期委員に香港住民の身分で初めて選ばれた。