担当M(以下M):Jリーグを3部構成にしようという議論が出てきています。ラモスさんもJ3を作ったらいいとずっとおっしゃってきました。

ラモス(以下R):3部構想、大賛成です。メリットがたくさんあります。みんな活性化できる。

M:まず現在の2部構成の問題点は何なのでしょうか。

R:チーム数が多すぎることです。J2の22チームは大問題でしょう。プレーオフとJFLへの降格制度が始まって緊張感は増したのかもしれないけれど、そのどちらもに関係しないチームが多いんです。そんなチームは試合の厳しさを削いでしまう。それからJ1にも言えることなんですが、何とか降格圏を脱出すれば、それでいいというチームが多い。毎年何とか残留して、それだけでいいのか。みんな本気で優勝を目指してこそリーグの活性化が図れるというものです。

M:ではどうチーム数を分けたらいいのでしょう。

R:J1からJ3までみんな14チーム。JFLから2チーム引き上げてね。上位3チームと下位3チームは自動入れ替え。すると、J1からJ3までどのチームもみんな優勝の夢か、降格の悪夢を見ることができます。下のリーグになるほどクラブライセンスの基準を緩くしてあげれば、現在のJ2で資金力が乏しくてJ1を本気で狙いにいけないチームでも、J3からJ2へ上がるのなら資金的負担が少なくてすむ。何のドラマもないまま毎年を過ごすよりも、たとえJ3からJ2への昇格でも勝ち取るものがあるほうが僕はいいと思いますね。

M:そう言えばJ2ができた当時、J1からJ2に落ちたら収入が減ってクラブがなくなるという危険が指摘されていましたが、まだそんな話はありません。思ったよりもクラブの腰は強いようです。

R:そうでしょう? それに一番考えなければいけないのは、レベルが高くておもしろいリーグを作ること。そのためには競争が一番なんですよ。常に競争に晒されるから選手はうまくなるんだから。さらに別のメリットも出てくるんです。

M:別の面とは何ですか?

R:totoの開催回を増やせるはずです。

M:確かにJ1は代表戦で時々中断が入りますから、もしJ2とJ3だけでtotoが開催できたらもっと定期的に億万長者になるチャンスができますね!!

R:そこまで目を輝かせなくてもいいけど、それもメリットの一つですよ。

M:何年も前からラモスさんがおっしゃってきた意見がやっと日の目を浴びるかもしれません。

R:早くJリーグ構造改革委員会を作って、僕も呼んでほしいですね。待ってますよ〜。