ロシアのメドベージェフ大統領が1日、北方領土の国後島を訪問したことについて、韓国も高い関心を寄せている。主要メディアをはじめ、多数のメディアが日本の反応とそれに対するロシアの出方などを続々と伝えている。

 北方領土は第二次世界大戦後の1945年8月にロシアに占領され、日本は返還を求めてきたが、ロシアによる実効支配は今まで続いている。史上初となるロシア大統領の国後島訪問を受け、菅首相は遺憾の意を表明、前原大臣も駐日ロシア大使に抗議を行った。

 韓国メディアは「日本を取り巻く東北アジアの領土紛争が複雑に絡まっていく」と報じた。尖閣諸島問題を引き合いに出し、「屈辱的な外交で危機に瀕している菅首相は、ロシアまで挟み撃ちに出て、さらに苦境に陥ることになる」と指摘。そして、米国の介入も視野に入れて、「北東アジアの領土紛争が国際紛争に発展する懸念が高まっている」と論じた。

 一方、「中国から奪った尖閣諸島、ロシアに奪われた千島列島、日本は今『二つの領土戦争中』」と題した記事は、周辺国との領土紛争は日本の地理的な特性と近代化過程で領土の拡大を図った歴史背景と関係するとの見方を示す。その上、「領土問題は日本が避けて通れない宿命。紛争の根源は日本が起こした戦争と直接的、間接的に絡まっている場合もある」と伝えた。

 さらに、周辺国との領土問題で日本は「歴史問題はない」という姿勢を貫いており、領土紛争で共通してみられるのは「歴史に対する日本の意図的な無視だ」と主張するメディアも見られる。記事は、「日本が歴史に背を向けるほど日本は大きな挑戦に直面し、北東アジアの安定も揺れる」と、日本に批判的な見解を表した。(編集担当:金志秀)



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