ミランのクラブ売却は、もはやオーナーであるベルルスコーニ氏の家族間だけの問題ではない。同氏が所有する『フィニンヴェスト』社は先日、ミラノの裁判所から7億5000万ユーロ(約984億円)の損害賠償を支払うように命じられた。この事態を受け、同社は莫大な資金を集めるために、あらゆる可能性を検討している。そしてそこには、ミランの売却も含まれているのだ。

これまで、シルヴィオ・ベルルスコーニ氏は常にミランの売却を否定してきた。だがこの特殊な状況を前に、ミラン売却に関する重要な情報が浮上してきているのだ。

熱狂的なサッカーファンで、ミランのファンでもあるアルバニア人実業家のレザルト・ターチ氏(38)は、以前からミランを買収する用意があると明かしている。そして彼は、その買収額が7億ユーロ前後であることも知っているのだ。偶然なのか、『フィニンヴェスト』社が支払いを命じられた損害賠償の金額とほぼ同額である。

ほかにも、ミランにはUEAからの関心も寄せられている。つまり、外国人ではあるものの、買い取り手には不足しないということだ。現在では、本当にあらゆることが可能なのである。そしてまた、ターチ氏が夏にボローニャの買収を断念した理由も説明がつく。彼の手中にはミランがあり、7億ユーロ(約918億円)という金額も彼は恐れていない。