今回は「令和」の1回目のコラムということで、新時代に日本サッカーがすぐにでも解決しなければいけない問題点を指摘しておきたいと思います。

まず日本サッカーのベースであるJリーグについて。現在はJリーグがスタートした1993年のように外国の一流選手がプレーしていますし、Jリーグ入りが噂されているトップ選手もいます。そんな今だからこそ日本サッカーを世界基準に持っていくために、考えなければいけない点が2つあります。

まず、ジャッジの基準を変えること。僕はデュエルの際に、日本は笛を吹きすぎると思います。「この程度で倒れてはいけない」というスタンダードをヨーロッパのリーグ並にして、簡単にファウルだと判定しないようにすれば日本の強さが変わります。これはすぐにでも変更できるし、効果も上がりやすいと思います。

次に若い選手たちはチャンスがあれば、どんどん海外に出て行けるようにすること。オフザピッチでも戦わなければいけないような、Jリーグよりも厳しい環境に身を置くことで、選手のタフさが養われます。U-23よりももっと若い選手が外国でプレーするようにならなければ、日本のレベルが上がりません。

もっとも、闇雲に海外に行けばいいとは思いません。海外に出て行く選手は、ちゃんと試合に出られる環境、ピッチでパフォーマンスを披露できるようなチームを見極めて出て行けるようにしなければならないでしょう。

日本代表についても解決しなければいけない問題があります。それは、海外組が増えている現状にあって、選手の国際経験は増えてきたのに、チームとしての経験はなかなか増えていないということです。マッチメイクは大変になるでしょうが、僕は日本代表が世界の強豪チームとアウェイで戦う機会を増やさない限り、ワールドカップでの躍進はないと思います。

それから根本的な問題として、選手の育成にさらに力を入れなければいけないでしょう。小さいころからサッカー界がきちんと選手を育てられるような環境作りが必要です。特に今の時代は、ハーフあるいはダブルと呼ばれる選手たちが多く見られるようになりました。そんな選手たちをどう育てていくか、日本サッカーの知恵の絞り処だと思っています。

様々な問題はありますが、僕は新しい時代に希望を持って解決してほしいと願っています。