新ポケモンとPokémon GOは親子で遊べる世界を広げる? スマホとゲーム機が連動して未来のゲーム体験が生まれる

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今から一ヶ月ほど前、家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」向け「ポケットモンスター Let's Go ピカチュウ/イーブイ」開発中との発表がありました。
発売予定は、今年の秋、11月16日とのこと。

発売前ながらネット上での評価も様々上がっています。
ですが、に人気タイトルであるポケットモンスターリーズの新タイトルとあって話題性、注目度が高い作品であることは間違いありません。

中でも現時点で注目を集めているのが今も人気で多くの人がプレイ中の「Pokemon GO」との連携機能です。
「Pokemon GO」は、スマートフォン向けの位置情報ゲームとして屋外で遊ぶゲームとしての新しい世界を切り開きました。

その「Pokemon GO」との連携機能とあって、ゲームの遊び方が進化して、「未来」が変わる予覚も与えてくれそうなので、筆者なりの考察をしてみたいと思います。


○専用コントローラーでSwitchとスマホと繋がる

スマホとスイッチが繋がる仕組みに大注目


ポケットモンスター Let's Go ピカチュウ/イーブイ(以下、本作)では、ポケットモンスターシリーズのゲームタイトルとして初めて、Pokemon GOと連携した遊びが楽しめるようになっています。
現段階では
・専用の周辺機器を経由して、Pokemon GOで捕獲した一部のポケモンを本作へ連れて行ける
・専用の周辺機器はそれぞれのゲームで利用できるコントローラーとしての役割を果たす
ということのみ。


本作のために用意されたモンスターボール型のコントローラーが鍵


シンプルですが、
・異なるハードウエア
・異なるプラットフォーム
・異なる作品タイトル
であるにも関わらず、ゲーム中のデータや周辺機器を共有して遊べます。
このことはかなり「未来」の遊び方ではないでしょうか。

もちろん、ポケットモンスターシリーズ以外でも、過去に据え置きのゲーム機と携帯ゲーム機で連携する機能はりました。
そのため「今までに全くない仕組み」とは言えません。
しかし
・ゲーム専用機ではなく「スマートフォン」と「専用ゲーム機」の連携
・専用機向けのゲームタイトルと、スマートフォン向けのゲームタイトルの連携
というのは、非常にユニークでおもしろい仕組みだと言えます。

純粋にポケットモンスターシリーズのファンとして新作を期待するだけでなく、ゲームの遊び方、楽しみ方の幅の広がりを感じる取組がなされているのが、本作の注目を集めている理由なのです。


○子供と保護者

安価なスマホやお下がりスマホで子供に遊ばせるのだとしても心配事は多い


最近ではデジタルネイティブな世代も増えてきており、小学生低学年や未就学児であっても、スマートフォンに触れ、保護者の許可の元でスマートフォン向けのゲームを遊ぶといったことは珍しくありません。中には、保護者がスマートフォンの旧モデルをゲーム用として子供に与えているケースも多いでしょう。

ただ、正直なところ、子供に「ゲームだけ」であってもスマートフォンを使わせることに抵抗を感じる保護者の方もいます。
筆者にも小学生の娘がいますが、まだ子供にスマートフォンを与えるのは、どれだけ管理を厳しく設定したとしても不安が残ります。

一方、Nintendo Switchといったゲーム専用機は子を持つ親からすれば「子供のため」の購入となり、親が遊んでみたい魅力的なタイトルがあったとしても手が出しづらい存在でもあります。

しかし本作のPokemon GO連携であれば、親子それぞれに適したデバイスで一緒に遊び楽しむことができるかもしれないと考えています。

本作はゲーム内でのポケモンの捕獲方法において、家庭用ゲームのポケモン作品としては初めてPokemon GOに合わせた仕組みになっています。
実際、筆者の娘や周りの友人知人の子供に話を聞くと
・出かけた先で珍しいポケモンを捕まえることが楽しいわけではない
・楽しいのは自分でボールを投げて捕まえられること
といった返答が答ってきます。

つまり、SwitchでもPokemon GOに近いボールを投げてポケモンを捕まえられるゲーム体験ができるのは、子供たちの満足度が高くなる可能性があります。
それとともに、自由度がありすぎてリスクもあるスマートフォンではなく、ゲーム専用機のSwitchを利用することで親としても安心感を高められます。

そして
・出かけた先で珍しいポケモンを捕まえる
・そのポケモンが大画面のテレビ内で活躍する
のは、Pokemon GOに勤しむ大人のプレイヤーにとってはやり甲斐や新しい体験として感動できるものですし
・珍しいポケモンを子供が楽しむゲームに連れていって喜んでもらえた
となれば、それは親子で「やり甲斐」を感じられる魅力的な仕組みになると考えられます。


プレイ場所を選ばずイベントにプレイヤーが集まるスマホゲームは、家庭用ゲーム機と連携することで大きくプレイスタイルを変えるかも


本作で登場するポケモンは
・初代で登場した151匹のポケモン
・初代の一部に用意された「アローラの姿」ポケモン
とのこと。
ただ、Pokemon GOでは既に400匹近い種類のポケモンが登場しており、昨夏からは伝説のポケモンなど珍しいポケモンが手に入るイベントバトルや、色違いのポケモンが手に入るイベントが入れ替わり立ち替わりで実施されるなど「レアなポケモンをゲットできる仕組み」は整備されています。

スマートフォンゲームという強みを活かして、場所やプレイスタイルに縛られずに、こうしたイベントを自由に実施できるのが、Pokemon GOの強みとなっているのは言うまでもありません。

Pokemon GOの仕組みと、本作との連携はゲーム自体の攻略を手助けするだけでなく、今後の連携の強化や拡大などにも期待が持てる要素とも言えるでしょう。

もちろん、こうした流れは、ポケモンだけで終わらないかもしれません。
旧来のゲーム専用機とスマートフォン向けのゲームが、お互いの性質の違いを活かしあいながら新たなプレイスタイル、楽しみ方を広げていく可能性は十分にあるのではないでしょうか。


迎 悟