ちゃんと選ばないと痛い目に......

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これから紫外線量が多くなる季節を迎えるにあたり、紫外線対策を万全にしている人はまだ少ないかもしれません。しかし、油断は禁物! 紫外線は曇りの日も冬も、そして、ゆったりと過ごす室内でも常に降り注いでいます。ですから、年間を通して紫外線対策はマスト。

今回は紫外線対策の主役となる「日焼け止め」を選ぶ際のポイントについてご紹介したいと思います。

よく見かけるSPF、PAって何?

老化の8割は光老化、つまり紫外線を浴びることが原因だといわれています。そのため、いかに紫外線を防止するかが老化を防ぐための重要なポイントとなります。方法はいくつかありますが、やはり主役となるのは日焼け止めです。日中はどんな時も必ず日焼け止めを塗って紫外線から肌を守りましょう。

とはいえ日焼け止めの種類は膨大。何を基準に選んだらいいのか悩んでしまうという人もいることでしょう。以下、選ぶ際のポイントをご紹介します。参考にしていただき、日焼け止めは複数所持してシーンによって使い分けてください。

日焼け止めに表示されている「SPF」と「PA」という2つの数値。この数値の意味を正しく知っていますか?

SPFはサンプロテクションファクターの略で、紫外線B波を防止する目安となる数値。この数値が高ければ高いほど、紫外線B波を防止する力は高くなります。ただし、現在では50以上の数値は表示されないことになっているので50+が最高値です。

紫外線B波は、皮膚を赤くしヒリヒリとするような炎症を起こし、シミやソバカスを引き起こします。SPFはそういった要因を防ぐ効果があるのです。

仮に、紫外線を浴び始めてから皮膚が赤くなるまで15分かかる人がSPF50の日焼け止めを使ったとしましょう。SPF50は炎症が起こるまでの時間を50倍遅らせることを意味するので、15分×50倍=750分。つまり12時間半の日焼け止め効果が期待できるということになります。

そのため、屋外でスポーツやレジャーを楽しむ場合にはSPF50以上の日焼け止めを使い、普段はSPF25を目安に自分のライフスタイルにあった数値のものを選びましょう。

一方のPAは、紫外線A波を防止する目安となる数値。4段階になっていてPA++++が最高値です。

紫外線A波は、真皮まで届いて肌の内部にダメージを与えます。その結果、シワやたるみといった肌老化をまねくことになります。そのためSPFの数値だけでなく、PAの数値にも目を向けて選ぶことが大切です。屋外でスポーツやレジャーを楽しむ際はPA++++がおすすめですが、普段使いならPA++が目安。ライフスタイルを考慮して選びましょう。

紫外線 吸収剤と散乱剤の使い分け方

日焼け止め製品には「紫外線散乱剤」「紫外線吸収剤」という成分のどちらか、もしくはその両方が配合されています。

SPF値が高い日焼け止めで、肌にのばした時に白くならず快適に使用できるものには、「紫外線吸収剤」が使われている傾向があります。紫外線吸収剤は肌の上で化学反応を起こす仕組みになっているので刺激が強いです。そのためこちらが配合された日焼け止めを常用することはおすすめできません。

では、もう一方の「紫外線散乱剤」を配合した日焼け止めならば安全性が高いかといえば、必ずしもそうではありません。SPF30以上で酸化チタン(紫外線散乱剤の1種)を配合している商品の場合、ナノ粒子を使用している可能性が高いといわれています。

ナノ粒子は皮膚の角質層を透過し、免疫系などに悪影響を及ぼす危険性が指摘されています。ナノ粒子の有無が自分で確認できない場合は、メーカーに問い合わせるなどして注意しましょう。

現在は塗る日焼け止めのほか、飲む日焼け止めも販売されています。他にも日傘や帽子、サングラスなどをうまく併用しましょう。

また、日焼け止めを塗る際は量や塗り方にも注意が必要です。量は500円玉大を目安に、手でのばしてなじませるのではなく、スタンプを押すようにして肌に重ね塗りしましょう。そして、同時にこまめな塗り直しも心がけて紫外線から肌を守りましょう。