あなたはどの時代の美人? 奈良大生の研究が動画に

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古くは縄文・弥生時代から古墳時代の衣装や化粧、『源氏物語』を経て、谷崎潤一郎の「痴人の愛」に登場するヒロインをベースとした大正時代のモダンガールまで、各時代で変化する「美」にクローズアップした動画がこのほど公開された。

制作したのは、奈良大学の学生プロジェクト「美し記〜utsukushiki〜」。テレビCMも10月25日まで関西エリアで放映されている。NHK大河ドラマなどの人物デザインを担当してきた柘植伊佐夫氏が監修。

動画では、それぞれの時代の象徴的な女性像(美人像)を、髪型や衣装、化粧とともに再現。例えば、古墳時代だと巫女の埴輪から髪型と化粧を研究したり、奈良時代では化粧は「烏毛立女の屏風」を参考にして髪型は「薬師寺吉祥天像」の宝髻(ほうけい)を参考にしたりしたという。平安時代はもちろん『源氏物語』で、長く艶のある黒髪、自分の眉より上に描かれた太眉、細い目、白い肌が美人とされたため白粉を用い、十二枚の衣装も。

大正時代は谷崎潤一郎の「痴人の愛」のヒロインであるナオミがベース。当時のモダンガールから、耳隠しと呼ばれる髪型に帽子、ロングスカートでヒールの靴、剃りこみで極細の眉など西洋的な要素が好まれた時代の女性が再現された。

その他、「美しさは人を後押しするのか?」「きれい・かわいい・うつくしいの使い分け」など、現代の女性が気になるテーマも。本編ムービーのほか、制作過程の様子、テーマごとの詳しい研究や考察なども公開されている。

「美し記〜utsukushiki〜」ウェブサイト
http://www.nara-u.ac.jp/utsukushiki/