スマホでネットTVを見る時代がきた!「AbemaTV」「ひかりTV」で変わるTV視聴スタイルとは?

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次世代テレビ放送という言葉が登場して久しい。
これまで次世代テレビと呼ばれたものには、ウェブ配信の番組や動画配信サービスがある。
こうしたウェブ配信の番組や動画配信サービスは、作品を選んで視聴するビデオオンデマンド方式が主流だった。

しかし、ここ最近相次いで、「AbemaTV」「ひかりTV」など、リアルタイムの番組配信が登場してきた。

こうした新サービスの普及は、テレビや動画の視聴スタイルを変えることになるかもしれない。

●完全にテレビ感覚で楽しめるAbemaTV

AbemaTVは、サイバーエージェントとテレビ朝日による無料のインターネットテレビ局だ。
iOS、Androidのスマートフォンやタブレットの専用アプリで視聴できるほか、パソコンのブラウザーでも視聴できる。
料金は無料。会員登録も不要なため、自宅にあるテレビのように気軽に楽しめることが大きな特徴だ。番組中にはCMも流れる。

現在は、全24チャンネルを視聴可能となっている。
番組の内容は、独自提供のニュースやバラエティのほか、懐かしのドラマやアニメなどもある。
最近では、テレビ東京のドラマ・バラエティ「孤独のグルメ」や「ゴッドタン」などの配信もスタートした。さらに、麻雀やクラブミュージックの専門チャンネルなど、地上波では提供が難しいチャンネルも用意されている。

また、5月には、2日間にわたってロックフェスの「TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL」が生放送されるなど、実験的な試みも行われている。

テレビ感覚で気軽に楽しめる一方で、ネットならではの試みもされるのがAbemaTVの魅力だろう。

プレミアム会員(月額960円)になると、過去番組をオンデマンド視聴することもできるようになる。

●番組を拡充予定のひかりTV
NTTぷららとアイキャストは6月1日、ひかりTVで専門チャンネルのインターネット向けリアルタイム番組配信を開始した。
こちらは、視聴するのに会員登録が必要だ。
番組は、月額料金内で視聴できる番組や、チャンネルごとに個別契約して見る番組がある。

インターネット配信用に提供されるのは、ひかりTVのテレビサービスで提供中の専門チャンネルのうち全18チャンネルだ。
「FOXスポーツ&エンターテイメント」「TBSニュースバード」など、ニュースやスポーツ、エンターテインメントなどの番組も視聴できる。

現在、iOS版のアプリが提供されており、Android版も6月6日にから提供が開始される。今後はチャンネル数も拡大していくとのことだ。

●テレビの視聴スタイルが変わるのか?
「若者のテレビ離れ」などとも言われるように、
・自宅や自室にテレビを置かない
・置く必要が無い
と考える人も増えてきている。

しかし、ふだん手にしているスマートフォンやタブレットに向けての番組配信なら、気軽に視聴してもらえるだろう。

スマートフォンやタブレットに向けなら、
ニュース番組やライブ配信の番組も、場所を選ばずにテレビと同様に見ることができる。
また、自宅にテレビがある人でも、自室や外出先で手元のスマートフォンやタブレットで見るといったケースは増えると思われる。

テレビ視聴というスタイルそのものが、「テレビ」に依存しないスタイルにガラリと変わる可能性も大きくなりそうだ。

こうした新サービスの登場により、従来のテレビからネット番組の視聴へと流れるユーザーは多くなるだろう。それにともない、視聴するのはスマートフォンだが、見たい番組の開始時間に備えるという、従来型のテレビ視聴に回帰する視聴者が増えるとも、興味深い。

地上波アナログ放送終了後の周波数帯域(V-High帯)を使用していたNTTドコモのスマートフォン向け動画サービス「NOTTV」は6月30日で終了する。
一方で、ウェブサービスは通信速度の向上などにより、より動画配信に適した環境が整ってきている。

今後も、インターネット向けに新たな動画配信サービスが登場するだろう。
インターネットテレビも、ユーザーの視聴スタイルの変化に応じて、さらに増えそうな勢いだ。