あと一歩で逃したJ1復帰…山口蛍「1年を通じて物足りなかった」

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 セレッソ大阪は、6日に行なわれた2015 J1昇格プレーオフ決勝で、アビスパ福岡と対戦し、1−1の引き分けで終了した。この結果、レギュラーシーズンを上位で終えた福岡(3位)の5年ぶりJ1昇格が決定。C大阪(4位)は1年でのJ1復帰を逃した。試合後、C大阪のMF山口蛍が記者団の取材に応じた。

 試合は60分、関口訓充とのパス交換で抜け出した玉田圭司が、福岡GK中村航輔との1対1で股を抜き、ゴールネットを揺らした。このままC大阪の1点リードで終盤に突入。J1昇格が決まる勝利が近づいていたが、87分に福岡のカウンターから、最後は中村北斗に決められて同点とされた。勝ち越しが必要なC大阪は最後まで反撃を試みるが、このまま1−1で終了。掴みかけたJ1昇格は、勝利目前で手中から滑り落ちた。

「失点までは上手くできていた。相手のストロングポイントの一つであるカウンターにやられてしまった。どこかで潰せるべき場所はあったと思う。潰せなかったっていうのが、勝負にもっと徹しなくちゃいけなかったところ」と振り返る山口は、「試合を通して、相手のストロングポイントであるロングボールを上手く抑えていた。自分たちがペースを握っていたし、グラウンドにいる僕らはもう1点取りに行くと思っていた」と優勢だっただけに、一層悔しさを滲ませた。

 だが、同選手は「決め切るチャンスはあったし、そこでいかに冷静になれるかっていうのがあると思う。この1年間を通してそこは物足りなかった」と今試合を含む今季J2の戦いで、詰めの甘さが課題だったと語る。

「決めるところでしっかり決め切る。守るところでしっかり守り切る。押し込まれている時間帯もクリアが中途半端だったりとか、もう少し大きく切ってもよかったかなっていうのもある。逆にFWに入った時に、無理して突破しなくてもそこで上手く時間を作って自分たちの時間に持っていくということもできた。試合運びがもっと上手くできれば良かった」

 あと一歩でJ1復帰を逃して今季は幕を閉じた。「難しい1年ではありましたし、もっと上手くできたなというのもある。みんな今日はよく戦っていたと思うけど、シーズンを通して常にできれば、もっと上の順位で終われていたかもしれない。そこはちょっと悔やまれるところではありますけど」と思いを残しつつ、この1年の戦いを振り返った。