為替市場では、一時的に円が買われても、その動きが長く続かないという現象がたびたび話題になる。介入や当局の発言が話題になった直後は勢いを感じても、しばらく経つと元の水準に戻ってしまう。この振れ幅の裏側にどんな力が働いているのか、実業家のマイキー佐野氏が動画の中で丁寧に解き明かしている。
 
今回の動画は、以前は公開を見送っていた分析を土台に構成されている。当時は状況が大きく変わる可能性が低いという理由で一度は保留にしていたといい、後になって実際の値動きと重なる部分が多かったことから、あらためて振り返る形で今回の企画が生まれたという経緯も明かされた。佐野氏は投資家の資金移動を説明する複数の経済理論を組み合わせ、通貨の需給バランス、金利差による資金の流れ、財政と物価の関係性という三つの視点から、円高が定着しにくい理由を整理していく。ドル建てと円建ての資産はそもそも別物であり、投資家はリスクとリターンを見ながら持ち分を調整するため、一時的に需給が動いても投資構造そのものは変わりにくいという説明が印象的だ。この分析をAIに読み込ませたところ、精度の高い予想として高く評価されたという裏話も語られている。
 
さらに佐野氏は、金融当局の発言力についても語った。強い姿勢を示す発言があっても、実行力を伴わない威嚇にすぎないと市場に見透かされれば、期待していたほどの効果は生まれない。加えて、金利の高い通貨に資金が向かう傾向や、資源価格の上昇が物価に与える影響も絡み合い、ドルが買われやすい地合いを後押ししているという。公的な資金を運用する機関の制度面にも言及があり、政治的な思惑で運用方針を短期間に変えることは厳格なルールで禁じられており、為替防衛のためであっても簡単には動かせない構造になっているそうだ。
 
では、こうした複数の要因が絡み合う中で、本当に潮目が変わるとすれば何が条件になるのか。今の状況が一時的なものか、それとも長く続く流れの入り口なのか、その見極め方について佐野氏は動画の中で具体的に語られている。為替の動きを日々のニュースの見出しだけで捉えていた人にとっては、背景にある構造を捉え直すきっかけになりそうな内容だ。円高が続かない本当の理由は、どこにあるのか。

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マイキー佐野です 経済・金融・投資・経営・最新の研究やニュースなど 様々なテーマについて、ズバズバ切り込んで話していきます~ 2021年より最新の学術理論、経営学、経済学、社会学を紹介するYouTube「マイキーの非道徳な社会学」を開始 現在はアカデミズム関係者・経営者・投資家・学生が参加するビジネススクールも運営