野間文芸新人賞受賞作である。ずいぶんと変わった名前の著者だが、劇作家・演出家でもあり、巻末の略歴によると「地上侵略をもくろむ怪人」なのだとか。なんだよそれ。意味わからん。入荷した時にはそう思ったが、緊張と緩和が交互に訪れるこの小説に、すぐ惹き込まれてしまった。主人公のノミは、十五歳くらいから鬱病を患い、大学を6年かけて卒業した後は実家に引きこもる生活をしていた。このままではまずいと一念発起し