LG G WatchやSamsung Gear LiveなどAndroid Wear搭載のスマートウォッチが次々と登場していますがハードウェアリペアのプロ集団iFixitが、Samsung Gear LiveとLG G Watchを早速分解しそのムービーを公開しています。

Android Wear Teardown Review (Samsung Gear Live & LG G) - YouTube

今回分解されるのはAndroid Wear搭載スマートウォッチ「Samsung Gear Live」と「LG G Watch」



Samsung Gear Liveは1.63インチの有機ELのSuper AMOLEDディスプレイを搭載。



サイズは横3.79センチ×縦5.64センチとやや縦長。



厚さは0.89センチで重さは59g。



対するLG G Watchは1.65インチのIPS液晶ディスプレイを採用。サイズは横3.79センチ×縦4.65センチ。



厚さは0.995センチで重さは63g。



最初にiFixitの餌食になるのはSamsung Gear Live。



まずはバンド部分を取り外します。一般的な腕時計と同じ構造で分解は容易とのこと。



ごく普通の精密ドライバー(T5)で裏蓋にある4つのネジを外して……



iFixitの「plastic opening tool」でサイド部分から攻めます。



こんな感じでパカッとうまくディスプレイ部分を取り外せました。



左がディスプレイ・基板部分で右がバッテリー部分。



まずはコネクタを外して……



「PULL」と書かれたシール部分をピンセットでつまんでバッテリーを取り外します。



Samsung Gear Liveのバッテリー容量は300mAhとのこと。



続いて電源ボタンを解除。



画面右側の緑枠にはWi-Fi・Bluetoothのコンボアンテナが内蔵されています。



赤いゴム製のガスケットでしっかりIP67防水に対応。



次に液晶側から取り外したのはバイブレーション用のモジュール。



これはマザーボード。



緑枠のパーツはSamsung製のKMF5X0005A-A210・512MBメモリ。青枠のパーツはQualcomm製のPM8226という電源制御ICチップ。



シールを外すと……



現れるのがCYTMA545というタッチスクリーンコントローラ。



Samsung Gear Liveを分解し終えるとこんな感じ。



iFixitが認定するSamsung Gear Liveの分解(修理)難度は10段階の8。分解難度は10が最も分解が容易なので、Samsung Gear Liveは結構分解しやすい製品と言えそうです。



スコアが8である理由はケースの開封に特殊な器具を必要としないこと、バッテリーが容易に交換できることが挙げられていますが、ディスプレイの交換は高くつくとのこと。

続いてLG G Watch。



バンドはよくある腕時計と同じタイプで取り外すのは簡単。



裏面は緑色の4つのネジ(T5)のネジを外せばOK。なお、青色の部分はリセットボタンです。



iFixitのOpening Picksで隙間を広げて……



中身が見えてきました。



Samsung Gear Liveと同様に2つの部品に分解できました。左がバッテリー部分で右側にマザーボードとディスプレイが組み込まれています。



バッテリーを固定している金属製のクリップを取り外して……



バッテリーを取り出します。



LG G Watchのバッテリーで400mAhでSamsung Gear Liveより大きめ。



ゴム製のガスケットはこんな感じ。LG G WatchもIP67の防水に対応。



コネクタを外して……



マザーボードが取り外せました。赤枠の部品はHynix製のH9TU32A4GDMC・512MBメモリ。



最後にディスプレイの分解。



液晶ディスプレイモジュールはこんな感じ。



LG G Watchを分解し終えると部品はこれだけ。



iFixitが認定するLG G Watchの分解難度は10段階の9。



分解が容易な理由として、裏面ケースが簡単に取り外せること、バッテリーを固定しているクリップが簡単に外せバッテリーの交換が容易であること、コネクタケーブルの取り回しがきれいであることが挙げられています。もっとも液晶ディスプレイを壊した場合に部品代が高い点はSamsung Gear Liveと同様とのことです。

・おまけ

今後もAndroid Wear搭載のスマートウォッチはMotorolaのMoto 360などが次々と登場する予定です。なお、HTCが公開したムービーに「開発中のスマートウォッチではないか?」とおぼしき物が映っていることが判明しています。そのムービーがこれで、問題のシーンはムービーの35秒です。

HTC Design - Behind the Scenes - YouTube

はたしてHTCの新型スマートウォッチなのでしょうか……。