15歳アマ勝みなみ、国内ツアー史上最年少記録を樹立(撮影:ALBA)

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<KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日◇20日◇熊本空港カントリークラブ(6,455ヤード・パー72)>
 熊本県の熊本空港カントリークラブで開催された「KKT杯バンテリンレディスオープン」の最終日、国内女子ツアーの歴史に新たな1ページが加わった。

 1打差の2位タイからスタートした15歳の高校1年生アマチュア、勝みなみが5バーディ・1ボギーの“68”をマーク。スコアを4つ伸ばしトータル11アンダーで逆転優勝。15歳と293日でのツアー優勝は、2012年にキム・ヒョージュ(韓国)が「サントリーレディス」で記録した16歳332日を大幅に更新しツアー史上最年少優勝記録、アマチュア選手のツアー優勝は清元登子、宮里藍、キムに続いて史上4人目の快挙となった。
 昨日までもまったく緊張せずにプレーしていた勝は、この最終日も時折笑顔を見せながらのびのびとプレー。2番で3メートルを沈めバーディを奪い首位を捉えると、雨と強い風が吹く難コンディションの中で6番でもスコアを伸ばし単独首位でハーフターン。上位にいるプロたちがスコアを崩す中、後半も着実にスコアを伸ばしていく。
 そして2位と2打差で迎えた最終18番パー5、さすがに強靭なメンタルを持つ勝もここで少し「緊張しました」と動揺が見られ、3打目はグリーン奥のバンカーへ。グリーン面は下り、シビれる場面で2メートルと微妙な距離につけるが、「スライスラインは入れる自信がありました」ときっちりパーパットを決め小さくガッツポーズ。大勢のギャラリーの大歓声と拍手にグリーンが包まれた。
 母親の久美さんに寄れば「小さいころから人前に出るのが好き」な子供で「負けず嫌いでトランプで負けても泣いていた」という。その負けん気と観衆の注目の中でも動じない強心臓は明らかにプロ向き。祖父の市来龍作氏からゴルフの手ほどきを受け、コーチなどはついておらず、自身でスイングを撮影し「真っ直ぐ打っていた時の動画と比較して修正する」方法で腕を磨いてきた。「最近はコーチも必要かな、と思い始めた」というが、ほぼ自身の力でプロを打ち負かすとは、本当に末恐ろしい15歳だ。
 この優勝で4週間以内にLPGAにTPD単年登録を申請し、承認をうければツアー出場資格を得ることができるが、「まだ考えていませんが、高校卒業後にプロテストを受けようかと思っています」とまだプロ転向はまだ念頭に置いていない様子だった。
 類まれな強心臓で快挙を達成した15歳。これからさらに進化を遂げ「オリンピックに出場して、金メダルをとりたいです」という逸材が、これからゴルフ界を大いに盛り上げてくれそうだ。なお、次のツアー出場は5月の「サイバーエージェントレディス」になる予定だという。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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