新しい「iPad Air」 vs 古い「新しいiPad」
新しいiPadがやってきた!幸いにも、その名前は「新しい新しいiPad」ではなかった。
アップルはMacとiPad miniの新バージョン発表と同時に、主要製品である9.7インチiPadもリフレッシュした。今回のアップデートでは大きな変更が加えられ、名前も新しいものとなった。アップル第五世代のフルサイズiPadを早速チェックしてみよう。
技術スペック:iPad Air 対 第4世代iPad
太字は新機能
iPad Air (第五世代):
・9.7インチ Retinaディスプレイ
・厚さ 7.5mm
・重さ 469g (Wi-Fiモデル), 478g (Wi-Fi + Cellularモデル)
・Apple A7 プロセッサ(64bitアーキテクチャー)
・M7モーション・コプロセッサ搭載
・画面解像度 2048 x 1536 (Retina, 264ppi)
・前面 FaceTime HD カメラ (写真1.2MP; 720p HDビデオ)
・背面 iSight カメラ (5MP, f/2.4)
・1080p HDビデオ撮影(3xビデオズーム)
・Wi-Fi (802.11a/b/g/n), デュアルチャネル(2.4GHz/5GHz)およびMIMO
・LTEバンドのサポートを14に拡張
・バッテリー駆動 最大10時間
・価格(Wi-Fi): 16GB 499ドル, 32GB 599ドル, 64GB 699ドル, 128GB 799ドル
・価格(Wi-Fi + LTE): 16GB 629ドル, 32GB 729ドル, 64GB 829ドル, 128GB 929ドル
2012後半のiPad (第四世代):
・9.7インチ Retinaディスプレイ
・厚さ 9.4mm
・重さ 652g (Wi-Fiモデル), 662g (Wi-Fi + Cellularモデル)
・Apple A6X プロセッサ(1GHzデュアルコア)
・画面解像度 2048 x 1536 (Retina, 264ppi)
・前面 FaceTime HD カメラ (写真1.2MP; 720p HDビデオ)
・背面 iSight カメラ (5MP, f/2.4)
・1080p HDビデオ撮影
・Wi-Fi (802.11a/b/g/n), デュアルチャネル(2.4GHz/5GHz)
・バッテリー駆動 最大10時間
iPad Airでは何が新しくなったのか
技術仕様が示しているように、主な変更点はより薄くなったアルミニウムの筐体だ。アップルがiPad Airで重視したものは、まさにその名前が暗示している通りである。本当に非常に軽い。このアップルの新しい主力タブレットは、同社のフェザー級シリーズであるMacBook Airと並ぶのに名実共にふさわしいと言える。前モデルとそれほど違いがないように思われるかもしれないが、iPad Airで削られたこの183gの功績は大きい。
筐体の薄型軽量化に加えてiPad Airで大きく変わったのは、内部にあるA7プロセッサーだ。新しいiPad miniとiPhone 5Sにも搭載されているこのチップは、非常に高速でかつM7というモーション・コプロセッサを備えている。これによってアプリケーションは、より豊富なモーション追跡データを利用できるようになるだろう。
iPad Airでは広範囲なLTEのサポートによって接続性も向上している。さらにiSightカメラから非常にありがたい最大10時間のバッテリー駆動まで、前世代のiPadモデルと遜色のないスペックを保持している。
iPadファミリー・ラインナップの整理
「iPad Air」という名前によっていくらか落ち着いた感はあるが、今回で「新しいiPad」が古くなったわけだし、まだ多少の製品ラインナップの整理が必要だろう。アップルは悪名高い(かつ混乱を招いた)「新しいiPad」というニックネームを持つ前世代iPadをまだ中止したわけではないが、この前世代(第四世代)iPadの代わりに非RetinaのiPad2を、今後iPad Airと共に販売していく予定だ。
このチョイスを不思議に思うかもしれないが、高解像度Retinaディスプレイを持たないiPadの製造コストは確かに安い。今後は第五世代のiPad Airが最上位機種として君臨し、もし第三・第四世代のiPadが安く手に入らなかったとしても、iPad2が財布に優しいフルサイズiPadとして返り咲くことになるのだろう。
Taylor Hatmaker
[原文]