【おもしろ解説】サバ型とブリ型サラリーマンの違い/渡部 弘毅
サバにはブランドサバがあります。ブリは出世魚として有名です。そんな違いはサラリーマン人生にもあてはまるのです。


京都では「しめサバ」のことを「きずし」といい、大昔は福井から京都へサバが運ばれており、その道は鯖街道と言われていました。数年前福井に行った時に感動してサバを物色していたら、その多くはノルウエイ産でした。「そーかー!!なるほど!!」と思った瞬間でした。


サバにはブランドサバという存在があります。関サバ、金華サバ、松輪サバ、紀サバ、等各地域でブランド価値すなわち価格をあげようと努力をしています。クールに言うと、同じサバでも大海原をウロウロしていて、最後に水揚げされた漁港によって価値が違ってくるのです。


これをサラリーマンにあてはめると、最後どの会社に属していたかで値打ちが決まるようなものです。定年時に勤務していた会社が立派であればその人のその後は明るいといった構図ですね。


ただそんなブランドサバ型サラリーマンも昔と違うのは、ブランド価値は高くともその後が約束されているとは限らないのです。リタイヤした後の人生は長いのです。水揚げされた漁港のブランドだけで人生を全うできる時代でなくなってきています。


一方、ブリは出世魚です。成長し大きくなるにつれ名称が変ってきます。しかも地方によりその名称は異なりますが、いずれも最終はブリになるのです。これはまさしくサラリーマン人生そのもので、生存競争に勝ち抜いたものだけが出世の称号の「ブリ」を名のれるのです。「ブリはいい、生きてるだけで出世する」とサラリーマン川柳を言ってるようなお気軽な世界ではないのです。


ただそんなブリ型サラリーマンは、出世競争の最後には燃え尽き症候群になりますので、要注意です。


ブランドサバ型サラリーマンも、ブリ型サラリーマンも長生き人生いや、長生きリスクをしっかりと踏まえた生き方を今から準備しておく必要があるということですね。


ちなみに私は近海でウロウロ泳ぐ名もないが結構美味しい、地物の白身魚をめざしています。