ネットでの食品宅配サービスが流行ってきていますが、過去の失敗例の二の舞にならないように、消費者の購買特性を理解したサービスを考える必要があります。


インターネット企業の食品宅配サービスが主婦や働く女性に人気のようです。交流サイト(SNS)やミニブログとの連携で、楽しみながら食品を注文するサービスが登場したり、楽天は生鮮品を含む食品を仕入れてスピード配送します。ヤフーはスマートフォン(スマホ)からも簡単に注文できる仕組みを導入。各社はネット通販などで培ったノウハウを生かしてサービスを競っています。ネットスーパー等も含めて、今後の大きな市場と期待されています。


一方、この領域でのビジネスの失敗例として有名なのは、アメリカのウェブバンです。1996年に鳴り物入りで事業を開始して、多くの出資金を募って大変素晴らしい最新のネットの仕組みや物流センターを構築したにもかかわらず2001年には倒産をしました。


理由は諸説ありますが、そのひとつに消費者の購買行動を把握していなかったという根本の失敗という説もあります。日常の食品関連の消費者の購買行動は非計画購買と言われています。すなわち店であれば入店してぶらぶら見回ってから購入品を決定するというスタイルです。


この消費行動をネット注文で実現しようとすると、何日か前、あるいはその日の朝とかに購買するものを計画する必要があります。ほとんどの消費者が日常食品の購買を計画的に決定するのに違和感があったとうことですね。


当時のウェブバンはユーザの満足度は高かったようですが、顧客数があまりにも少なかったようです。つまり食品の計画購買ができる消費者には非常によくできたサービスだったというわけです。


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