多くの企業で顧客満足向上(CS向上)やサービス向上の活動が進められている中で、色々と苦戦されている方が非常に多いようです。そこでこういった活動を進める上で重要にも関わらず見落とされてしまいがちなポイントを、サービスサイエンスの視点も交えて捉えていきたいと思います。今回はその2回目。「顧客満足度調査はどうしたら成果に繋げられるのか?」について取り上げます。


 これまでの記事で、顧客満足やサービス向上の本質の理論を、事例を交えてご紹介させて頂きました。そこで前回からは、実際に顧客満足向上(CS向上)やサービス向上の活動を進められる企業が増えている中で、重要にも関わらず見落とされてしまいがちなポイントを、サービスサイエンスの理論を交えて捉えていきたいと思います。今回はその2回目として、「顧客満足度調査はどうしたらロイヤルカスタマー獲得やリピーター獲得などの成果に繋げられるのか?」について取り上げたいと思います。





■顧客満足度とリピート可能性の相関グラフが示す、大事なことを目隠ししてしまう「2つの平均値」。


 CS向上の大きな目的の1つに、「リピートオーダーを得ること」「ロイヤルカスタマーをつくること」と据えている企業は非常に多いと思います。しかしながらそのために顧客満足度調査の結果をどう活用すべきか、悩んでいる方々が多いのも事実です。そこで、顧客満足度とリピートオーダーの可能性の相関を調査してみると、こんなことが分かりました。

・「顧客満足度が高まるにつれて、リピートオーダーの可能性も同様に高まる」という考え方は間違っていた。
・顧客満足度が「不満」から「やや不満」→「普通」→「やや満足」と高まっても、リピートオーダーの可能性はほとんど高まらない。
・「やや満足」と答えたお客様の95%以上がリピートしない可能性がある。
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