組織の結束力が間違った方向に導き失敗する事象として、「グループシンク」があげられます。しかしこの事象は、企業組織だけの話しではありません。

集団で決めた事柄が大きな過ちにつながる現象のことを「グループシンク」あるいは「集団浅慮」と言います。
社会心理学者のアーヴィング・ジャニスが提唱した概念であり、グループシンクには8つの症状があります。

症状1:自分たちは絶対に大丈夫という楽観的な幻想
症状2:外部からの警告を軽視し、自分たちの前提を再考しようとしない
症状3:自分たちが正しいのは当然とし、倫理や道徳を無視する
症状4:外部の集団への偏見・軽視
症状5:異議をとなえることへの圧力
症状6:疑問をとなえることへの自己抑制
症状7:全員一致の幻想
症状8:集団の合意を覆す情報から目をつぶる

言い換えれば、一人で考えれば当然気づいたことが、集団で考えることによって見落とされる現象で、結束力が固い組織ほど陥りやすいと言われています。スペースシャトル・チャレンジャーの事故やベトナム戦争の泥沼化とかがこの理論で解説されていますし、食品会社の食品偽造問題とかはこのグループシンクに陥ったケースです。

つまり、「三人寄れば文殊の知恵」にならない現象なのです。
しかし、もっと身近な例でこの「グループシンク」よく現れます。

飲んだくれオヤジは夜グループシンクに陥ります。皆で集まって飲み屋で気持ちよくなって「次いこう!!」「次いこう!!」の連続でノリノリでハシゴしたあげく、正しい判断力が無くなり、バカなことやってスッカラカンになって帰宅するのです。そして二日酔いの翌日に「なんで昨晩はあんな意思決定をしたんだろう?」といつも反省するのです。

オヤジの結束力はグループシンクを誘発するから要注意です。
「みんなで飲めば怖くない!!」「三人寄ればただの酔っ払い!!」なのです。
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