秋以降、中途採用と新卒採用のグローバル人材の採用イベントが本格化する。今年の特徴は、現地人材の採用も活発化しているところだ。人材サービス各社のグローバル人材採用イベントの実施動向をまとめた。

 グローバル人材の中途採用ではディスコ(東京・文京、夏井丈俊社長)が、9月28日に東京で国内外での職務経験などを保有するバイリンガル転職希望者を対象に「DISCOプロフェッショナルキャリアフォーラム」を開催する。同社は、1987年から米国で日本人留学生向けジョブフェア「ボストンキャリアフォーラム」を開催しており、日英バイリンガルのための就職・転職ジョブサイト「CFN(CareerForum.Net)」のデータベースには、13万人を超えるグローバル人材が登録されている。

 ジェイエイシーリクルートメント(東京・千代田、松園健社長)は、10月10・11日にシンガポール、10月13・14日にタイで「タイ・シンガポール・インドネシアで生きていく海外駐在経験を活かす転職相談会」を開催する。参加想定者は、35〜60歳の男性で、東南アジアのメーカー・商社の現職海外駐在員。日系企業の海外進出で、東南アジアでの企業経営、工場運営、経理・財務、生産管理、生産技術の経験者を求める求人が増加している。

 新卒採用では、リクルートの海外事業会社RGF HR Agent Hong Kong(香港、伊藤純一COO)が、現地でアジアの大学生と日本の企業をマッチングする新卒採用サービス「WORK IN JAPAN」を実施する。参画企業と規模を拡大して11月6日・7日の上海を皮切りに開催する。

 学生の採用地域は、中国(上海・北京)、香港、韓国、インド、シンガポール、そして今年度からは台湾、ベトナムへ採用対象地域を拡大する。2011年度は約60社が参画し、約150人の学生が内定を得た。また、トップエンジニアの採用ニーズが高まっていることから、10月9・10日に上海、10月12日・13日に北京で、IT専攻学生を対象とした選考会「WORK IN JAPAN for IT students」を実施する。

 日本国内の留学生採用では、ベイングローバル(東京・渋谷、大澤藍社長)が「外国人留学生向け就職フェア」を12月15日・16日に東京で、12月22日に大阪で開催する。参加対象は、13年4月〜14年3月までに大学・大学院を卒業あるいは卒業見込みの外国人留学生。東京開催は出展企業数約80社、来場者数2000人、大阪開催では出展企業数約20社、来場者数1000人を見込む。
 
 クレディコム(東京・渋谷、小宮謙一社長)は、12月20日から東京で「日本語が話せる外国学生100人フェア」を実施する。現地で選抜された日本企業に関心を持つ上位校学生100人が来日し、日本企業40社と面接する。学生の出身は、中国、香港、韓国、インド、オーストラリアの5カ国。日本語能力の高い上位校学生の日本語スピーチコンテストなどがあり、1社当たり20人の学生と接触が可能だ。

 フォースバレー・コンシェルジュ(東京・千代田、柴崎洋平社長)は、13年1月12日に東京、1月19日に大阪で「TOP CAREER 2014」を開催する。昨年は、大手商社、電機メーカー、鉄鋼、金融、ITなど日本を代表する有名企業約50社が参加した。また、企業単独の就職セミナー「TOP CAREERプレミアムセミナー」も開催する予定だ。

[人材採用・育成の人事専門誌「日本人材ニュースHRN」Vol.157(2012年9月21日発行)より転載] ※記事の内容は取材時点のものです。

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