エンジニア不足を背景にエンジニア派遣最大手メイテックの業績が好調だ。2013年3月期第2四半期の業績予想(連結)を、売上高339億円(前回予想332億円、2.1%増)、営業利益27億5000万円(同21億円、31.0%増)、経常利益28億円(同21億円、33.3%増)と大幅に上方修正した。これに伴い、中間配当を5銭上げ、30円とした。

 メイテックと子会社メイテックフィルダーズの技術者の稼働率は、8月末の技術者数6899人に対し96.3%と高水準を維持している。第1四半期(4-6月)の平均稼働率も91.8%と高い水準だった。

 通期平均の稼働率を見ると、09年3月期92.8%、10年3月期70.0%、11年3月期86.4%、12年3月期93.6%と推移し、10年3月期を底に3年を経て、リーマン・ショック以前の状態に戻りつつある。

 リーマン・ショック時点の08年9月は、月末技術者数7705人に対し稼働率96.1%の高水準を記録していたが、その後稼働率は下がり始め、09年3月の87.1%から新年度に入った同年4月には69.8%(新卒・中途入社社員の影響を除いても77.1%)まで急落した。

 さらに08年4月以降では09年8月の稼働率64.5%が最低となっている。四半期で見ても10年3月期の第2四半期(09年7-9月)が66.1%と最も低い水準だった。

 同業のアルプス技研も高稼働率が続く。8月の稼働率は技術者2123人に対し93.0%で、前期(4-6月)の平均稼働率も91.2%と高い。また、同社も09年3月88.0%から同年4月には67.9%と稼働率が急落。09年7月の64.0%を底に同年11月以降上昇傾向が続いている。

 メイテックでは、現在の好調な業績を背景に、グループ全体で今年度1050人(キャリア採用500人、来春入社の新卒採用550人)の採用を実施する計画だ。

[人材採用・育成の人事専門誌「日本人材ニュースHRN」Vol.158(2012年9月28日発行)より転載] ※記事の内容は取材時点のものです。

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