今年5月、男性の性器を調理して食べるイベントが杉並区で行われ物議を醸していたが、6月25日、同区が主催者をわいせつ物公然陳列容疑で告発。杉並署が捜査に着手した。
 「イベントにはネットで応募した70人が参加。そのうち6人が2万円を支払い、主催した自称芸術家・エイチシー氏が調理した自身の男性器の三部分(ペニス、玉、玉袋)を、舞台上で食べたのです」(社会部記者)

 エイチシー氏は、医療機関で陰茎と睾丸の切除手術を受け、それをイベント当日までクーラーボックスに保存していたというが、
 「告発を受けて捜査を開始したは良いけれど、実はこの捜査なかなか難しいのです」
 と捜査関係者は言う。わいせつ物公然陳列罪に当たる条件の一つは、「不特定多数に見せる」ということだが、実際応募してきたものがそれに当てはまるのかが問われるというのだ。
 「エイチシー氏は、性器を医療機関で切除したと語っていますが、医療機関が手術した際には医療廃棄物処理法で切除した内臓や胎児などの処理法が定められています。しかし、男性器だけに患者が欲しいと言えば仕方のない面もある。また、金を取って食べ物を提供したわけですから、食品衛生法違反に問えるかもしれませんが、どちらにしても微罪ですからね」(前出・捜査関係者)

 田中良杉並区長は、「多くの区民が不快感を示している。曖昧な形で放置できる問題ではない。再発防止を徹底させる」と息巻いているが、当時の騒動もようやく収まりつつある今、再び波風を立てる形になり、疑問を呈する向きもある。
 警察も主催者から任意で事情聴取を始めたようだが、果たしてどこで落ち着くか。