主人公が戦いの中で強くなる、強さを見せるというのはアニメや漫画における爽快なシーンですが、その強さの理由に「キャラクターの血統」といった背景が関係することも多いかと思います。中国オタクの中には「強い理由が血統」ということについてちょっと考えてしまうこともあるらしく、中国のネットで話題になっていました。

********* 考えてみると日本の作品の主人公の強さって、結局は血統で決まってない? 強いキャラはみんな「良い血統」という背景がある。主流な少年漫画を見てみれば、ルフィもナルトもゴンも一護もリクオもハッキリと血統による強さとなっているし、コナンなんかでも同じ分野で優秀な親の才能を受け継いでいる。

 優秀なキャラには、優秀な血統が背景としてあることが多いね。ここまで多いと、この設定が日本人の感覚独自の強い説得力を持っているのではないかと考えてしまう。

 血統か……特に印象的なのは「NARUTO」かな。ロック・リーはどうすればいいんだ……

 ジャンプ系だと、「るろうに剣心」が血統による強いキャラってのが出てないね。ただ、あれは時代設定的に明治維新というそれまでの封建体制が崩壊した時代と関係するから血統重視のキャラが出ていないのかも。

 少年漫画の範疇ではないけど「ベルセルク」のガッツは血統とか全く無いキャラだね。言われてみればああいうのは珍しいかも。

 日本のアニメは昔からそうだぞ。お前ら「一休さん」が単なる片親しかいない子供だと思っているのか?一休は南朝系天皇の私生児で、出家しなければ大きな問題になっていた。それと単なる寡婦だと思われていることの多い母親も藤原氏の血統だから、一休はスゴイ血統のキャラということになる。

 全てが血統によるものではなくても、本人の努力や師匠的存在、育った環境、過去の経験と同じかそれ以上に重要なものだったりすることは多いかも。それから血統と背景があると話が作り易いのかもね。伏線にもできるし。

 正直、修行で強くなったりはするけど強くなれた理由が結局は血統による能力ってことだと、なんとなく冷める時がある。

 日本は伝統を重視する国だから血統も重視するんだろうけど、その辺の感覚はウチの国とは違うっぽいね。ウチの国も伝統文化は重視しているとは思うが、こと血統に関しては日本に比べて重視していないのかもなぁ。

 そりゃまぁ、昔から「王侯將相寧有種乎」なんて叫ぶ農民が出るくらいだしな。ただ陳勝と呉広も扶蘇と項燕を詐称したし、ブランドというか口実としての血統はそれなりに重視されている……のかな?いやでも、扶蘇と項燕の当時の扱いを考えると血統よりも英雄を持ちだしたって感じだしなぁ。

 ウチの国では血統とか言い出すとゴタゴタするからね。そもそも民族関係でさえ「純粋な漢族」とか定義できなかったりする。燃え上りたい人はいるかもしれんし、「中華民族伝統文化」とか文化的な伝統は大好きだけど、ちゃんと血統とか考えだすとかなりめんどくさいことになるんだよな。*********

 中国オタクの間で人気の高いキャラの「強さ」に関して考えてみた場合、血統的な部分が根拠となることも多いようで、改めてその辺りを眺めてみると引っかかるものを感じたりもするようです。この辺の感覚についてはなんとも難しいもんですね。(編集担当:百元籠羊)