先月下旬、ソニーとスウェーデンのエリクソンは、ソニー・エリクソンをソニーの100%子会社とすることに合意した。ソニー・エリクソンが完全子会社となることで、ソニーの製品群にソニー・エリクソンのスマートフォンが組み込まれる。スマートフォン事業を取り込むことによって、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC、テレビの「4つの画面」をシームレスにつなぐ“4スクリーン戦略”を進めていくという。ソニーは音楽や映画、ゲームなどの配信サービスを強化してきた。コンテンツを充実させ、さまざまなデバイスにおいて一体感のあるサービスを展開することで、アップルやサムスンと差別化を図る。

11月2日に発表された日経トレンディの「2011年ヒット商品ベスト30」で堂々の1位に輝いたのがスマートフォン。選出した日経トレンディによると「今まで叫ばれてきたスマートフォンブームが前触れに過ぎなかったと思えるほど、2011年はスマートフォンがよく売れた」という。

追い風に乗る日本のスマートフォン市場だが、競争は熾烈だ。異なるデバイスをシームレスにつなぐことでは、先月iCloudの提供を開始したアップルがすでに先陣を切っている。そのアップルをスマートフォンの出荷台数で上回るのがサムスン。強豪と同じ土俵で勝負するためには、市場動向を的確に捉えた戦略が必要となるだろう。

テレビ事業の不振などで、2012年3月期連結決算では900億円の赤字になる見通しのソニー。4スクリーン戦略を掲げ、スマートフォン市場で挽回となるか。今後のソニー・エリクソンの展開に注目だ。

(鈴木陽子)

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