超音波で洗浄、オゾンで除菌―野菜洗浄器「くりん棒」【売れ筋チェック】

安全に野菜が食べたい！　という思いに応える便利家電がテラテクノスから発売される。メガネ店の入り口でおなじみの超音波洗浄機、あまりに短い時間で見違えるほど汚れが落ちる感動は忘れがたいもの。それと同じ原理で野菜を洗う機器は従来も存在していたのだが、水槽も含む大きな箱型で一般家庭に置くには不向きだった。一方「くりん棒」は超音波とオゾンを発生させる本体を、水をためたボールなどに入れて使う。ちょうどハンディーブレンダー程度と、画期的なサイズダウンを実現した。サイズだけでなく値段もお手頃な1万9800円（消費税別、予定）で、家庭にある容器に水を張り、洗いたい物と「くりん棒」を入れてスイッチオン。超音波が水に伝える振動で、葉や茎の凸凹や隙間に隠れた泥や有害物質などをふるい落とし、オゾンの酸化力で細菌を死滅させる。水洗い可能な物であれば、野菜、果物、まな板などの調理器具や乳幼児が口に入れてしまう玩具、育児用品など、清潔にしたいけれど薬品は使いたくない、といった物に幅広く使用できる。

細かいところに入り込んだ汚れを効率よく落とすということで、塵や泥に付着した放射性物質を野菜の表面から減らす効果も期待できる。（ただし、超音波やオゾン自体に放射性物質を直接軽減させる特性はない。）しかも、界面活性剤のような、水質を悪化させるものは使われていない。

パナソニックの商品開発研究所長を経験した清原大三が、2009年から率いる社員7名のテラテクノス。百花繚乱の便利グッズとは一線を画し、生真面目な心づかいの息づく製品群から、日本の「ものづくり」黎明期に似た希望の光が感じられる。


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