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数年前の5Dマーク?の衝撃的な登場から、EOSムービーの規格は変わっていないが、それがついにステップを上がる。プロ用の最高級機種であるEOS-1D Xに搭載される動画機能では、コーデックはH・264で変わらないものの、ALL-Iというモードが選択可能になった。つまりIフレームオンリー。フレーム間圧縮で間引かれない一枚一枚が完結した画像になる。当然データ量もアップする。メーカー公表によると従来のIPBでは約235MB/分なのに対し、ALL-Iでは約685MB/分。計算すると約90Mbps以上の贅沢なレートになる。階調やサンプリングなどのデータは明らかにされていない。

 センサーは5Dマーク?より控えめの約1800万画素の新開発CMOSで、マイクロレンズのギャップレス化で光を効率よく受け感度アップ。映像エンジンは新しいDIGIC5+を2基搭載し、ノイズ処理能力を大幅に向上。これは動画にも効果がある。動画処理自体にも磨きをかけモアレの低減を図った。

 使い勝手の部分では、4GBでファイルが自動で分割されるが連続記録が可能になった。細かいところでは、録画中の音声レベル表示・調整が可能になる。

 ちなみにEOSのフラッグシップは、これまで報道用として連続撮影を重視したAPS-Hセンサーの1D系と35?フルサイズで画素数優先の1Ds系に分かれて進化してきたが、今回の1D Xで統合された。

■記録サイズとフレームレート
1920×1080(Full HD):30p/25p/24p
1280× 720(HD) :60p/50p
640× 480(SD) :30p/25p
*30p:29.97fps、25p:25.00fps、24p:23.976fps、60p:59.94fps、50p:50.00fps

※このあたりは変わらず。
 HDMIからの出力も7Dと同じ仕様とのこと。

■ファイルサイズ
1920×1080(30p/25p/24p)/ IPB :約235MB/分
1920×1080(30p/25p/24p)/ ALL-I :約685MB/分
1280×720(60p/50p)/ IPB :約205MB/分
1280×720(60p/50p)/ ALL-I :約610MB/分
640×480(30p/25p)/ IPB :約45MB/分
*動画撮影に必要なカードの書き込み/ 読み取り速度
IPB:10MB/秒以上、ALL-I:30MB/秒以上

※つまりALL-IはIPBの3倍の容量になる。
IPBも従来のIPBとは参照の方法を見直しているという。


キヤノン
EOS -1D X
オープン価格(想定価格未定) 2012年3月下旬発売予定


EOS-1D Xのメーカーの情報ページ


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