韓国MBC放送は29日、『不満ゼロ』という番組で飲食店における食べ残しの使いまわしの実態を明らかにした。番組がカムジャタン専門店10軒を調査したところ、5軒で客の食べ残しを使いまわす違法行為が発覚した。韓国の複数メディアが相次いで伝えた。

 MBC放送の『不満ゼロ』は消費者の不満を解決するために、番組が現場で密着取材を行って実態を調査する人気社会番組。番組は、消費者からカムジャタン専門店で使いまわしがあるとの情報提供をもとに、1カ月ほど潜入調査を実施した。

 その結果、10軒中3軒がカムジャタンで使用する豚の背骨を使いまわし、他の2軒はキムチなど無料提供のおかずを使いまわしていたことが判明。さらに、12軒のカムジャタン専門店の食品サンプルを回収して行った検査では11のサンプルから大腸菌が、3つのサンプルから黄色ブドウ球菌が検出された。豚の背骨をカナダ産や米国産を国内産と偽った産地偽装も多数あったという。

 韓国では食べ残しの使いまわしが多く、苦情が相次いでいたため、2009年6月から使い回しを禁止し、厳しい処罰を盛り込んだ「改正食品衛生法」を施行している。摘発されると、3回までは15日から3カ月の営業停止となり、4回目以降は営業許可を取り消した上、懲役また罰金刑など厳しい処罰が下される。

 しかし、飲食店の食べ残しを使いまわす違法行為は依然と横行しているのが現実。韓国メディアは消費者からの反応を取り上げつつ、「衝撃的な実態」として相次いで報じた。(編集担当:金志秀)



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