第6節を終えて1位サンテティエンヌ、2位トゥールーズ、3位レンヌとまったく予想外の展開となっているリーグ・アン(フランス)。昨季の上位陣は、マルセイユが8位、リヨンが17位、オーセールが19位とまったく振るわない。

 中でも2008年まで7連覇を達成し、昨季はチャンピオンズリーグで初の4強入りを果たしたリヨンの凋落ぶりが深刻に受け止められている。第6節では同じく調子が上がらない一昨年の覇者ボルドーに0―2で敗れ、早くも今シーズン3敗目(1勝2引き分け)。

 21日のレキップ紙一面の見出しは「ピュエル身動きできず」。記事の中ではピュエル監督のシーズン途中での解任の可能性も取り沙汰されているが、リヨンのオラス会長は同紙に「いま彼を解任するとしたら誤りだろう。それによって状況はもっと深刻になる」と答え、続投の意思を明確にした。

 7連覇のあとに就任し2シーズンつづけて優勝を逃したピュエル監督に対し、サポーターの批判はこれまでも幾度となく高まったことがあった。そのたびに監督を擁護してきたオラス会長は、今回も「彼は私の弟でも息子でもない。ただきわめて有能な人物というだけだ」と信頼に揺らぎがないことを強調し、サポーターの説得に努めている。

 レキップ紙の分析によると、リヨン不調の主な原因は、W杯出場組の出遅れと故障者の続出。19日のボルドー戦では、アキレス腱痛からようやく回復したエース、リサンドロ・ロペスが右太ももを痛めて2〜3週間は出場できない見通しとなり、危機感をさらにあおる事態となった。

 次戦(25日)は首位サンテティエンヌとのダービー。これでまた勝ち点を上げられないとなると、「ピュエル解任」を求める声はさらに高まりそうだ。