中国進出に活路を見いだす日本企業〜人口増加で拡大する中国経済と人口減少で衰退する国内産業
 日本企業の中国進出が加速している。日本経済新聞紙上で取り上げられた記事は、先週だけでも、「クラボウ、中国に現地法人 デニムなど欧米へ直接輸出」(9月27日)、「双日、中国で工場排水浄化12年度メド、20カ所で事業化 」(同)、「住友信託、中国で事業拡大 人民元融資や投資ファンド」(9月28日)、「閉鎖工場の資産売却 オリックス、中国で事業」(同)などの見出しが躍っている。

中国のGDPは日本を追い抜き世界第2位へ、「チャインドネシア」が台頭

 米国発の金融経済危機による世界的な不況で、欧米諸国は大きな痛手を負い、米国の消費拡大に依存する経済は終えんした。この世界的な不況下に新たな消費の主役となったのが、圧倒的な人口を抱えて成長を続ける中国経済である。

 中国はいま、建国60周年の国慶節を迎えている。10月1日、北京では最新の軍事設備と科学技術を誇示するパレードが行われ、来年5月には上海万博が開催される。

 この記念すべき年に、中国のGDPが日本を追い抜き、世界第2位になると言われている。現在の経済成長率を比較し為替レートから考えると、年が明けた2010年の早々にはそうした状況がやってくるのは間違いない。こ...(もっと読む

寺田弘志 マーサー ジャパン組織・人事変革コンサルティングシニア・コンサルタント
中国における人材紹介ビジネスの事業化を検討
グローバル展開の課題は「リーダー育成」と「ダイバーシティ」

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