「らしさ」考えさせられた早大4年生左腕との会話…空振りとれる直球テーマに今秋は復調の兆し
◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」
4月に入社してから半年間、アマチュア野球を追いかけてきた。取材の中で記者として自分の「らしさ」とは何なのか考える機会があった。きっかけは、早大・宮城誇南(こなん)投手(22)との会話だ。
左腕は、22年のセンバツで浦和学院(埼玉)を4強に導き、名門の門をたたいた。2年春から先発の座を勝ち取り、3年春にはエース・伊藤樹(現楽天)に次ぐ2番手として7試合に登板。チームの優勝に貢献し、夏には大学日本代表にも選出された。
順風満帆に見えた歩みが一転したのは昨秋。球速アップへの固執が裏目に出て、持ち味だった直球の伸びと制球力が影を潜めた。リーグ戦4試合で6回1/3、防御率も9点台と低迷。今春も調子は戻らず「ここぞの場面で真っすぐを選択する自信がなくなっていた」と振り返る。
手を差し伸べたのは、早大の2学年上でバッテリーを組んでいた印出太一捕手(24=三菱重工East)だった。「しっかりインコースを使い、緩急を使える直球を投げること」と助言し、宮城に「らしさ」を再確認させた。
先輩からのヒントを受け、サウスポーは「空振りが取れる直球」をテーマに夏の間に自身を追い込んだ。「自分がやれることをやろうと割り切りました。少しずつ自信が取り戻せてきたので秋のシーズンにどれだけ通用するか楽しみです」。やっと笑みを浮かべられるようになった。
9月に開幕した東京六大学野球秋季リーグ。ラストシーズンに臨む宮城は復活の兆しを見せている。私も真っすぐ取材を重ねていきたい。地道な積み重ねを自分の“直球”とし、堂々と投げ込めるよう、磨き続けていく。(アマ野球担当・渋谷 拓人)
◆渋谷 拓人(しぶや・たくと) 26年入社。直球といえば元巨人のアーロン・ポレダ。
