6年間洗ってないリュックをつけ置き洗いしたら茶色の水に…放置するとニオイの原因にも。忘れがちなリュックの洗い方を洗濯研究家に聞いた

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多くの人が忘れがちな、「リュック」の洗濯。

平日の仕事に休日のお出かけにと、毎日のように愛用している人の場合は、服以上に汗や汚れが染みついているかもしれません。

どうやって洗えばいいの?そもそも洗っていいの?

四児のママとして日々洗濯に向き合う洗濯研究家・平島利恵さんが、正しいリュックの洗い方と、愛用のリュックが洗濯できるかどうかか見定める方法を解説。

さらに、実際に6年洗っていないリュックの洗濯を通して、放置するとどれほど汚れがつくのか見せてもらった。

文・写真=平島利恵

汗だくのリュック…そのまま使っていいの?

今年の夏は、例年より少し涼しかったですね。とはいえ、リュックを背負っていると、やっぱり背中は汗をかきます。降ろしたとき、背中の部分がじっとり…という経験、ありますよね。

我が家は四児なので、子どもたちの通学や部活のリュックが毎日フル稼働。汗をたっぷり吸ったまま、玄関にどん、と置かれています。大人のリュックも同じで、背中やショルダー部分は、ひと夏でかなりの汗と皮脂を吸い込んでいます。

でも、服やタオルは毎日洗うのに、リュックは「洗ったことがない」という方も多いと思います。

「このまま使い続けていいのかな?」。うっすらそう思いながらも、そもそも洗っていいものなのかどうか分からない。

結論から言うと、多くのリュックは自宅で洗えます。むしろ、涼しくなってきた今こそ、ひと夏分の汗と汚れをリセットするチャンス!

ここからは洗い方の手順をお伝えします。

まずは「洗えるかどうか」を確認

その前に、大事な確認を。すべてのリュックが洗えるわけではありません。

愛用しているリュックが洗えるかどうか判断する際、いちばん確実なのは、洗濯表示タグを見ることです。

桶のマークに数字があれば洗濯機で洗えます(線が2本ならおしゃれ着コース)。桶に手のマークなら手洗い、桶に×マークなら自宅では洗えません。

タグがない場合は、素材で判断します。

ナイロンやポリエステルは洗えるものが多く、綿・麻・帆布・撥水加工のものは手洗い向き。革や合皮が使われているものは、装飾の一部でもNGです。水に濡れるとシミや硬化の原因になるので、こうしたものはクリーニング店へ。

洗える場合も、念のため色落ちチェックを。白い布に洗剤を少しつけ、リュックの目立たない場所にトントンと押し当てて、色が移るようなら水洗いは避けましょう。

リュックは洗濯機で丸洗いできる

布製やナイロン製のシンプルなタイプなら、洗濯機で丸洗いできます。

まずは下準備としてキーホルダーなどの装飾を外し、ポケットの中身をすべて出します。裏返して、四隅にたまった砂やほこりを歯ブラシで取り除いておくと、仕上がりがきれいです。

洗濯機で洗う手順
1)ファスナーやベルトを閉じる
2)洗濯ネットに入れて、おしゃれ着コースで洗う
3)脱水は1分未満と短めに 

洗剤は、生地を傷めにくい中性洗剤(おしゃれ着洗剤)が基本です。

ニオイや汗汚れが気になるときは「つけ置き」でリセット

ただ、おしゃれ着洗剤だけでは、蓄積した汗や皮脂のニオイが落ちきらないことがあります。

汗のニオイが強かったり、背中に汗の跡が白く残っているときは、洗濯機で洗う前につけ置き洗いをプラスしましょう。

このつけ置きによるリセット洗いに使いたいのが、アルカリ性の粉末洗剤です。汗・皮脂は酸性の汚れなので、アルカリ性で中和すると、中性洗剤よりしっかり落とせます。

40度前後のお湯にアルカリ性の粉末洗剤を溶かし、リュックを30分~1時間ほど沈めます。浮いてきてしまったら、ペットボトルなどを重しにして、全体をしっかり浸すのがコツです。

洗濯機で洗えるリュックなら、前述した通り、つけ置き洗い後に洗浄液ごと洗濯機に入れて、おしゃれ着コースで洗えばOK。

リュックは想像に汚れています。実際に、6年間洗っていなかったリュックをつけ置き洗いしてみると、こんなに汚れが…!

アルカリ性の洗剤は洗浄力が高いぶん、素材によっては負担になることも。撥水加工のあるリュックや、色落ちが心配なものは避けてください。撥水リュックにつけ置きすると、撥水機能が低下することがあります。

洗ったあとは「逆さに吊るして」しっかり乾かす

リュックは、乾かし方も大切です。生乾きは、せっかく洗ってもまた菌が増える原因になります。

ファスナーを開け、中に乾いたタオルを詰めて型崩れを防ぎながら、逆さまにして風通しのよい日陰に吊るします。逆さにすると、内側や底までしっかり乾きます。扇風機やサーキュレーターで風を当てると、乾きが早くなります。

直射日光は色あせや素材劣化の原因になるので、必ず陰干しにしてください。

やってはいけない、5つのこと

最後に、洗濯時にリュックを傷めないための5つの注意点を。

1)頻繁に洗いすぎない(型崩れや撥水加工の劣化に。撥水リュックは年1~2回で十分)
2)ゴシゴシこすらない(繊維が傷みます)
3)乾燥機は使わない(ナイロンは熱に弱く、縮み・型崩れの原因に)
4)天日干ししない(紫外線で色あせ。必ず陰干し)
5)漂白剤・柔軟剤は使わない(撥水加工が劣化します)

リュックは頻繁に洗えないので、汗をかいた日は風通しのよい場所で干す習慣をつけましょう。湿気をこもらせないことが、清潔を保ついちばんのコツです。

ひと夏ため込んだ汗汚れは、リュックにとって大敵です。基本は中性洗剤で丸洗い、汚れが強いときはアルカリ性でつけ置きを。洗ったあとは陰干しと送風で、しっかり乾かしましょう。

清潔にリセットして、秋からも気持ちよく使ってくださいね。

平島利恵(ひらしま・りえ)
洗濯研究家、株式会社Heulie(ユーリエ)代表取締役。主婦目線と専門知識を兼備し、幅広いメディアで記事の監修・執筆を担当。自身のYouTubeチャンネルでも洗濯のコツを発信している。四児の母。クリーニング師。