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 女優の石橋静河(32)がヒロインをつとめるNHK連続テレビ小説「ブラッサム」(月~金曜前8・00)が28日、スタートする。明治、大正、昭和と激動の時代を駆け抜けた女流作家、宇野千代をモデルにした話題作。石橋がこのほど取材に応じ「私が今後生きる上で“もの凄いパワーになる”と200%確信が持てる作品」と、充実した表情で語った。

 ヒロインに決まってから撮影に入るまでの約1年。「生きて行く私」を始め宇野の著書を読みあさった。プライベートで山口・岩国の生家にも足を運んだ。

 4度の結婚と離婚を繰り返し、恋に奔放に生きてきた女流作家。「ハッピーなこと以上に大変なことの多い人生の中で、転んでも起き上がる、苦しみの中にもたくさん喜びを見つけられる人」。宇野をこう位置づけた石橋は「自分には全然ない力強さ」をまとって生き抜いた彼女に尊敬の念を抱きながら、最初は少しでもその「心」を知りたいと必死だった。

 やがて時代を味方に付け、多くの才能を発揮する姿に「私もこんな風に生きてみたい」と感じるようになり、好奇心の強さに共通点を見つけたという。「千代さんの人生を垣間見ることができて、それは私が今後生きていく上でもの凄いパワーになってくれるという確信は200%ぐらいある」。そう語る横顔は力強さを携えていた。

 自分が朝ドラのヒロインになるなんて、考えもしなかった。デビューから11年。積み重ねるキャリアの中で「朝ドラの主演をさせてもらう『未来』をまったく想像もしていなかったし、今30代ですから、それが“無いこと”とも思わないぐらい。本当に人生って分からないですね」と笑う姿にも品格が漂う。

 桜の咲くころ、宇野が青春時代を過ごした山口・岩国でロケを行った以外は、大阪のスタジオで撮影を続ける毎日。街に出る機会もなく、大阪を堪能する時間もないが「ご飯屋さんに行けば店員さんも気さくにおしゃべりしてくれるし、寂しいとは感じていません」という日々だ。

 ただ、半年近く撮影を続ける中で、視聴者からの反応がないのはもどかしく「この先にどんな景色があるのか、が手探りで。早く、この作品が皆さんに届いて欲しい。そして皆さんに聞いて回りたいぐらい」と、スタートが待ち切れないようだった。

 ◇石橋静河(いしばし・しずか)1994年(平6)7月8日生まれ、東京都出身の32歳。歌手で俳優の石橋凌と女優・原田美枝子の次女で、2015年に俳優デビュー。17年に初主演作「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」でブルーリボン賞ほか、多数の新人賞を受賞。

 ◆「ブラッサム」 明治30年(1897)、山口県岩国に生まれた葉野珠は、実母が2歳の時に亡くなり、破天荒で厳しい父・清治(渡部篤郎)と継母・リョウ(国仲涼子)らと暮らしていた。女学校を卒業後、代用教員となるものの解雇された珠は親戚を頼って上京。小説の懸賞応募をきっかけに作家として歩み始める。時代の大きなうねりの中で結婚、離婚、借金…と多くの困難に巻き込まれながらも自分らしい道を切り開いていく女性の姿を描く。