【セルジオ越後】危なくなったらエースの上田を投入。それではただの現状維持だよ。小川はどこに行った? なんで谷村を出さなかったんだろうね
内容は良くなかったよね。押され続けていたけど、後半のロスタイムになんとか2点を取って勝ちを拾った。内容的に相手の方が遥かにゲームを支配していて、チャンスも多く作っていた。負けてもおかしくなかったよ。
23歳の松木と21歳の塩貝が得点を挙げたね。彼らが代表初ゴールを決めたのは素晴らしいこと。だけど、それだけで育成が進んでいるとは言えないよ。たった1点を取っただけではチームの足し算にはならない。
あと、なんで谷村を出さなかったんだろうね。なぜ前田を先発させたのか。勝ちたいから? もう前田はいいよ。何ができるか分かっているから。1対1のスコアで投入されたエースの上田も同じ。危なくなったら彼を起用する。それではただの現状維持だよ。
上田がどれだけできるかを知っているのに勝ちたいから使った。結局、彼は決勝点をアシストしたし、自らチームの3点目もマークしたよね。勝利を目ざす姿勢は良いけど、そしたら谷村とかはいつ出すの? 呼んでおきながら使わないのであれば、なぜ呼んだのかという話になる。いつものメンバーを出して勝っても強くはならないよ。
今、重要なのは勝ち負けじゃない。強化試合は全部勝たなくていいんだから。たとえ負けても若い選手に経験を積ませる。そうした4年後を見据えた長期的な取り組みこそが、今の時期に求められていると思う。だから、今回の代表活動では、若手がどれくらい輝けるかを求めていきたいね。
【著者プロフィール】
セルジオ越後(せるじお・えちご)/1945年7月28日生まれ、81歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部(現・湘南ベルマーレ)で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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