9月・10月シリーズの第1戦であるウルグアイ戦を勝利で飾った日本代表。64分から投入された上田は1得点・1アシストを記録した。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 日本代表は9月24日、国際親善試合でウルグアイ代表とキューアンドエースタジアムみやぎで対戦し、3-1で勝利した。

 内容は良くなかったよね。押され続けていたけど、後半のロスタイムになんとか2点を取って勝ちを拾った。内容的に相手の方が遥かにゲームを支配していて、チャンスも多く作っていた。負けてもおかしくなかったよ。

 23歳の松木と21歳の塩貝が得点を挙げたね。彼らが代表初ゴールを決めたのは素晴らしいこと。だけど、それだけで育成が進んでいるとは言えないよ。たった1点を取っただけではチームの足し算にはならない。

 だってワールドカップのオランダ戦で活躍した小川はどこに行った? 彼は何回も日本代表を救ってきたが、今はメンバーにも入っていない。昨日、結果を残した松木と塩貝が次の試合に先発して、また結果を出してレギュラーに定着できるかが重要だよ。彼らがそこまで到達して初めてチームの底上げに成功したと言えると思う。

 あと、なんで谷村を出さなかったんだろうね。なぜ前田を先発させたのか。勝ちたいから? もう前田はいいよ。何ができるか分かっているから。1対1のスコアで投入されたエースの上田も同じ。危なくなったら彼を起用する。それではただの現状維持だよ。
 
 上田がどれだけできるかを知っているのに勝ちたいから使った。結局、彼は決勝点をアシストしたし、自らチームの3点目もマークしたよね。勝利を目ざす姿勢は良いけど、そしたら谷村とかはいつ出すの? 呼んでおきながら使わないのであれば、なぜ呼んだのかという話になる。いつものメンバーを出して勝っても強くはならないよ。

 今、重要なのは勝ち負けじゃない。強化試合は全部勝たなくていいんだから。たとえ負けても若い選手に経験を積ませる。そうした4年後を見据えた長期的な取り組みこそが、今の時期に求められていると思う。だから、今回の代表活動では、若手がどれくらい輝けるかを求めていきたいね。

【著者プロフィール】
セルジオ越後(せるじお・えちご)/1945年7月28日生まれ、81歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部(現・湘南ベルマーレ)で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【画像】日本代表のウルグアイ戦出場19選手&監督の寸評・採点を一挙紹介!最高点は衝撃デビューの23歳MF、1G1Aの上田や決勝弾の塩貝らも高評価