[9.24 キリンチャレンジ杯 日本 3-1 ウルグアイ Qスタ]

 日本代表史上初の兄弟ダブルボランチが誕生した。第3次森保ジャパン初陣のウルグアイ戦ではMF佐野海舟(マインツ)とMF佐野航大(PSV)が中盤で揃って先発出場。兄弟での先発自体もFW三浦泰年、FW三浦知良に続く戦後2例目で、日本サッカーの歴史にその名が刻まれた。

 2人が揃ってプレーしたのは前半の45分間。兄の海舟が後方支援を担い、弟の航大はより高い位置で攻撃に絡んでいた。「一緒に出るからにはチームに貢献できるようにというのはコミュニケーションを取ってやっていた」。そう振り返ったのは海舟。試合前から「周りの選手のカバーもしっかりやりたい」と話していたように、持ち味の運動量と対人能力の高さで随所にピンチの芽を摘んでいた。

 航大も兄弟共演については「考える余裕がなかったし、自分のやるべきことをやる意識で入った」と振り返るが、試合前のコミュニケーションには好感触。「一つ落ちるんだったら『俺がアンカーに行くね』という話をしたし、あの人がいるぶん、自由に動けるなというのは感じたし、もっとできるとも感じた」と手応えを語った。

 2人が口を揃えたのはピッチの上でプレーするにあたって「兄弟だからというのは関係ない」ことと、「まだまだこれから」という現状認識だ。海舟は「一緒に出られたのはシンプルに嬉しかった」と振り返りつつも、次のように連係面の反省を口にした。

「相手も球際にしっかり来ていた中でもう少しセカンドボールを拾って、落ち着いた時間帯を作れれば良かった。前半は特に前から(プレッシングに)行く回数が多かったので、もっとボールを奪った時に落ち着かせられれば良かった」

 とはいえ、2人ともこのままのパフォーマンスが続けばそう遠くないうちに再びコンビを組む日が訪れるはず。海舟が直近2年間のブンデスリーガで圧倒的な地位を築いてきたのに続き、弟の航大も今季、PSV移籍でUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)デビューを先駆けて成し遂げており、今後の成長への期待も大きい。

 海舟は「兄弟というよりはいちサッカー選手としてお互いに刺激しあえて、サッカーの話もよくするし、仲はいいと思う。お互いがお互いをライバルじゃないけど思いやって成長し合えている」と目を細めつつ、「言葉がなくても分かり合える部分があるし、でも今日の試合はもっともっとよくできることがあった」とさらなる関係向上に意欲を見せた。

(取材・文 竹内達也)