亡き夫の思い出のカメラが写す未来。仲良しマダム3人が残す秋の日の思い出【書評】

【漫画】本編を読む
思い出を写真に残そうとすれば、誰かひとりはカメラを構える側に回る。けれど、その人だって同じ時間を過ごした大切な仲間だ。できることなら、誰ひとり欠けず、みんなで同じ一枚に収まりたい。
『マダムたちのルームシェア2』(seko koseko/KADOKAWA)は、長年の友人である沙苗、晴子、栞が、ともに暮らしながら新しい思い出を重ねていくコミック。明るいやり取りの合間から、大切な人への思いや、3人が歩んできた時間が静かに伝わってくる作品だ。
夫に写真を撮ってもらってばかりだった晴子は、今度は自分が友人たちを撮ろうとした。けれど、沙苗と栞は、そんな晴子を写真の外に置かない。「3人で撮りましょう」というひと言に、ふたりの優しさがにじむ。きれいに撮れたかどうかより、使い慣れないカメラに苦戦しながら、3人で笑った時間そのものが宝物になるのだろう。夫との思い出が宿るカメラが、これからは3人の日々も写していく。少し切なく、それ以上に温かなエピソードだ。
文=アサトーミナミ
