「よそ見運転の車にひかれて…」生まれる前に事故で亡くなった4歳兄へ 小3の妹が手作り絵本で伝える命の重み
自分が生まれる前に幼い兄を交通事故で亡くした大分市の小学3年の女の子が、事故の悲劇と交通安全への願いを込めた絵本を完成させました。事故から10年が経つ中、絵本を通じて悲しい事故を二度と起こさないでほしいと訴え続けています。
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出会ったことのない兄
絵本を手作りしたのは、大分市に住む小学3年の竹山明里(たけやま・ひかり)さん(9)です。
明里さんには一度も会ったことがない兄がいました。明里さんが生まれる前の2016年3月、当時4歳だった兄の沓里くんは、自宅前の道路でわき見運転の車にはねられ、幼い命を奪われました。
絵を描くことが大好きな明里さんは、小学1年の時に書いた作文をもとに、母親と協力しながら1か月かけて絵本を仕上げました。
=絵本より=
「わたしのおにいちゃんは、てをあげてどうろをわたっていました。でもスピードをだして、よそみうんてんのおじさんのくるまにひかれてしんでしまいました」
「あいたかったのに、おにいちゃんにはあえません。100ねんご、あいにいきます。それまでこうつうあんぜんをして、まいにちてをあげて、おうだんほどうをわたります」
絵本には、会うことの叶わなかった兄へのあふれる想いと、命の大切さがつづられています。
竹山明里さん:
「こんな子がいるんだよということを知ってもらいたいから絵本を作りました」
毎朝の街頭活動… 家族でつなぐ事故防止の願い
事故から10年。明里さんは毎朝、交通指導員を務める両親とともに街頭に立ち、子どもたちの安全を見守るとともに、ドライバーへ事故防止を呼びかけ続けています。
絵本ではイラストも手がけた明里さんは、入学前から交通安全のポスターも描いていて、その数は30枚以上にのぼります。
父・竹山武志さん:
「この子が描いた絵本が、世の中のため役に立ってくれればありがたいし、交通安全につながってくれれば、亡くなった沓里くんの魂も浮かばれると思います」
学校でも絵本の朗読を通じて交通ルール遵守を呼びかけている明里さん。ドライバーや歩行者へ向けて真っ直ぐなメッセージを伝えます。
竹山明里さん:
「手を挙げて横断歩道を渡ってくれたらいいです。スピードを出さないでほしいし、スマホとか見らずに前を見て運転してほしいです」
一度も会えなかった兄への想いと、悲しい事故をなくしたいという家族の願いは、絵本を通じて多くの人の心に届けられています。

