【児童手当改正】第1・2子は「最大244.5万円」、第3子は「最大681万円」へ… 誕生から高校卒業までにもらえる“リアルな金額”
出産後は共働き妻の収入減や育児関連費用の増加で家計のやりくりが厳しくなりがちですが、児童手当をはじめとする公的支援は年々手厚くなっています。本記事では、『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より、最新の児童手当の仕組みや、2026~2027年にかけて変わる公的支援制度を味方につけた、賢い家計管理法を紹介します。
24年12月から改正されて、より使いやすくなった「児童手当」の内容
[図表1]児童手当、こう変わった 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
児童手当の支給対象は24年12月支給分から、今まで中学卒業年代までだったものが、高校卒業年代までに延長。所得制限が撤廃され、今まで受給できない・減額の対象だった家庭も満額受給できるように。第3子以降の受給額は高校卒業まで一律3万円にアップされました。
◎改正で高校生年代まで拡大、所得制限撤廃
◎第3子は0~18歳まで毎月3万円支給
要確認!「第3子カウント方法」のルール
児童手当改正で第3子以降の受給額が高校卒業年代まで一律3万円になったのは大きな変更点。ただし、第1子が22歳になった年度末を過ぎると、第3子は「第2子」とカウントされ、月3万円もらっていたものが月1万円に減額されてしまう点は注意が必要です。
[図表2]上のきょうだいが成人すると児童手当の支給額は? 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
◎上の子が22歳年度末までで、親の扶養にあるきょうだいを含めて上の子から数える
◎第1子が22歳年度末を超えると、第3子は第2子と数えられる
児童手当の総額は36万円増える…第3子以降なら「412.5万円増」
[図表3]児童手当の支給額でいくら貯まる? 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
児童手当が高校卒業までの支給となり、子どもの誕生月にもよりますが、第1子と第2子の児童手当合計額は36万円増えて、208.5万円から244.5万円にアップ。第3子は満額受給できれば681万円となり、412.5万円も増えました。子どもが3人いれば、合計1000万円以上となるのです。
◎貯め続けると第1子・第2子は最大244.5万円
◎第3子は最大681万円、誕生月で変動あり
児童手当の今ドキ貯蓄術は「定期預金」
[図表4]児童手当、18年間積み立て続けると… 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
第1子から第3子まで18年間を通じて必ず受給できるのが月1万円。これは、安全確実かつ昨今の金利上昇で利息も期待できる銀行の「定期預金」を活用しましょう。3歳まで誰でも受給可能な残り5000円はNISA口座で投信での運用を検討しても。18歳まで運用継続が基本です。
◎1万円は堅実に積立。18年で226万円超に
◎3歳までの上乗せ分はNISAで賢く育てる
児童手当は受給が始まったらすぐに積立定期を申し込む
支給金額がアップし第1・2子でも受給総額が244.5万円となった「児童手当」。できればすべてを教育資金のために積み立てるのがおすすめです。
出産して子育てが始まると、今までとはまったく違う生活サイクルとなり、生活費の出費も増えます。そんな中で教育資金の積立のことを考えるのは、時間的にも金銭的にも大変かもしれません。
しかし、最初から「とにかく児童手当は教育資金用に貯めておこう」と決めておけば簡単。毎月決まった日に自動的に引き落としになる積立定期預金を申し込んでおけば、児童手当をいつの間にか使ってしまう心配もありません。本格的な貯蓄計画は落ち着いてから組み直せばOK。
出産後は収入ダウンも、支出がアップ
出産を境に家計の中身は大きく変わります。特に育休中のママの収入は減りますが、一方で、今までとは違った支出が増えます。出産前後の支出のイメージをあらかじめ知り、出産後に備えておきましょう。
育休でママの収入が減る
育休中の収入は最初の180日で67%、181日目以降は50%まで下がるため、あらかじめ収入減を見込んでおきましょう。
家族が増えたら引っ越しも必要かも…
子どもの誕生をきっかけに、マイホームを検討する人も多いはず。無理なく返せる住宅ローンの金額を把握してお
きましょう。
家族が増えると保険の見直しも必要
守るべき家族が増えたら、万一に備えて保険の見直しが大切。特に一家の大黒柱の死亡、働けなくなった時の想定
が必要です。
貯蓄があまりできない
出産後は収入減や子ども費増で貯蓄が苦しい時期。しかし、将来の教育資金づくりは早めに行うほど、負担なく準
備できます。
[図表5]出産前後のお金のあれこれ 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
2人暮らし時代のお金の使い方からアップデート
図表5のように出産後はママの収入が減り、さらに復職後も時短勤務などで完全には戻りません。そして、夫婦2人時代にはなかった赤ちゃん費などがかかってくるので、今までのお金の使い方を見直す必要があります。2人暮らし時代の感覚でお金を使うと、気づかぬうちに家計が圧迫されてしまいます。月々の固定費の見直しなども含め、お金の使い方をアップデートする必要があります。
出産前から収入がどのくらい減るか、何にいくらかかるのか、おこづかいはどうするのか……など、出産前にお金のルールを話し合っておくことが大切です。
自治体によってもらえる「子育て中の助成金」
何かとお金がかかる子育て世代を応援するために、自治体によっては子育てグッズへの助成金が準備されていることがあります。たとえば紙おむつに約3万円、粉ミルクに約2万円、電動自転車に約3万円など。小学生になると、ランドセルや子どものメガネ代、入学準備金が助成される場合もあります。
助成金の内容は自治体ごとに異なるため、「〇〇市 紙おむつ 助成金」のように検索して確認してみましょう。申請しなければもらえない制度がほとんどなので、こまめにチェックして賢く活用しましょう。
2026~2027年のあいだに変わる、子育て支援制度
全世帯対象へ…高校授業料実質無償化
2026年度から、高校授業料の負担が大きく変わっています。国の新たな支援により、公立高校では年間11万8800円、私立高校では45万7200円が支給され、授業料の全国平均額を実質的にカバー。国の支援に加え、自治体が独自に補助を拡充する地域もあり、たとえば東京都では、国の支援に都独自の助成4万3800円を上乗せします。これにより、都内私立高校の平均授業料50万1000円まで実質的に負担が軽減されます。
[図表6]2026年度からの就学支援金制度 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
独身税?…「子ども・子育て支援金」の導入
2026年4月から、「子ども・子育て支援金」の徴収が始まりました。一部では“独身税”と呼ばれることもありますが、これは「支援金」といってもお金を受け取る制度ではなく、子育て施策を支えるための拠出金です。会社員の場合、標準報酬月額に応じて、毎月数百円程度が徴収されます。集められたお金は、児童手当の拡充、妊婦のための支援給付、こども誰でも通園制度などに活用され、今後も順次、医療・保育・教育サービスがますます強化されていく見通しです。
[図表7]拡充される給付の例 出所:『いちからわかる! 新米ママとパパのためのお金入門 2026-2027年最新版』(インプレス)より抜粋
フリーランス・自営業者が対象…国民年金の保険料「育児免除制度」
2026年10月から、国民年金第1号被保険者(自営業・フリーランスなど)を対象に、出産・育児期の国民年金保険料免除制度が始まります。母親は、既存の産前産後免除(約4カ月)に続けて9カ月間の育児免除が受けられ、合計最大13カ月が免除に。保険料は月額1万7920円(2026年度)のため、最大約23万円の負担軽減になります。免除期間も将来の年金額に反映され、減額されません。
帝王切開は対象外…2027年度以降開始の見通し「出産費用無償化」
国は出産費用の原則無償化に向けた制度化を進めています。早ければ2027年度、本格運用は2028年度頃から、正常分娩の基本費用を全額公的医療保険から給付し、自己負担0とする新制度が始まる見通しです。現行の出産育児一時金は当面併用、将来的に廃止の見込みです。なお、帝王切開は対象外で、引き続き3割負担が残る点に「不公平では」との指摘もあります。

