「住む家が買えない」地価が高止まり 不動産鑑定士「バブルではない」今後は 福岡
土地取引の価格の目安となる「地価」が15日、発表されました。福岡県内は、住宅地、商業地ともに11年連続の上昇となりましたが、上げ幅は縮小傾向が続いています。
【福岡県全体では11年連続で上昇】
■松井嚴一郎記者
「商業地ではこちら、天神の中心部が10年連続で最も地価が高くなっていますが、上昇率は落ち着いてきたということです。」
福岡県内の商業地で最も高かったのが、福岡市天神1丁目で1平方メートルあたり918万円でした。
調査を担当した不動産鑑定士は。
■不動産鑑定士・納富久雄さん
「需要は顕著ではありますが、すでに高い価格になっているので、伸びとしては弱いという形になっています。」
福岡県が発表したのは、県内922地点で調査された7月1日時点の地価で、全体では11年連続の上昇となりました。
【買えない水準に】
ただ、その上げ幅は2年連続で縮小していて、県内の地価上昇は「落ち着き」の局面に入っています。
住宅地も、上昇率は減少傾向にあります。その背景にあるのが。
■納富さん
「かなり価格が上がった関係で、一般の需要者が買えない水準まできている。」
特に福岡市内では、実際に住むために住宅を買う「実需層」が購入できない価格まで地価が高騰。
結果、上昇ペースにブレーキがかかっているということです。
■納富さん
「福岡の良さが少し失われているというか、都心なのに賃料が安い、住みやすい環境というのが福岡のいいところの一つだったと思うのですが、少し住みづらい環境になってきているのかなと思います。」
【郊外の需要高まる】
こうした中、県内の自治体で、住宅地の上昇率が6.7パーセントと最も高かったのが福岡県筑前町です。
■松井記者
「町内の至る所で、新築戸建ての建設が進んでいます。」
福岡市や、その近郊の住宅価格が上昇する中、さらに郊外のエリアの需要が高まっています。
■納富さん
「ちょっと都心から遠いイメージがあるのですが、3000万円台前半で住宅を取得できる環境にありますので、そういったところから地価の割安感が残っている。」
金利や建築費の上昇が続く中、地価の上昇基調は今後も続く見通しです。
【不動産鑑定士「バブルではない」】
地価の上昇が続く中で、マンションの価格の動向はどうなっているのでしょうか。
こちらは、福岡市中央区の新築マンションの価格の推移です。
6年前の2020年は、1坪あたりおよそ251万円でした。
それが、おととしにはおよそ425万円と1.7倍近い値上がりとなっています。
不動産鑑定士の納富さんによりますと、6年前の「坪251万円」という価格は、最近だと春日市や大野城市の販売価格と同じ水準だということです。
ここ数年で福岡市内の住宅価格は一気に上昇していますが、その影響は郊外のエリアにも拡大しています。
住宅価格の上昇について、納富さんは「実際の需要に支えられたもので、バブルではない」と分析しています。
金利や建築費が上昇する中、マイホームの購入は難しい時期が続きそうです。
