〈芦田愛菜、人生何周目?〉6歳で『マルモ』主演、15歳で天皇陛下に祝辞…大人たちを絶句させた「16歳の言葉」

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10月期ドラマ『南田南弁護士は天才肌』(関西テレビ・フジテレビ系)で、およそ10年ぶりとなる連ドラ主演を飾る俳優・芦田愛菜。慶應義塾大学法学部に在学中の彼女が弁護士役を演じるとは、いい意味でなんとも“できすぎている”。たびたび「人生何周目?」と疑われるほど、隙がなさすぎる≪パーフェクト才女・芦田愛菜伝説≫を解説する。

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小学生にしていくつもの連ドラで主演!

芦田愛菜」という存在が世間から見つかったのはもう15、6年も前。

2010年放送のドラマ『Mother』(日本テレビ系)で演技力の高い子役として脚光を浴びた芦田愛菜は、2011年放送のドラマ『マルモのおきて』(フジテレビ系)で、阿部サダヲとダブル主演。放送開始時はまだ6歳だった。

『マルモのおきて』は最終話で視聴率23.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を叩き出す大ヒット作となり、双子役だった芦田と鈴木福が歌って踊った主題歌『マル・マル・モリ・モリ!』も社会現象になった。

こうして天才子役としてブレイクし、『ビューティフルレイン』(2012年放送/フジテレビ系)、『明日、ママがいない』(2014年放送/日本テレビ系)、『OUR HOUSE』(2016年放送/フジテレビ系)といった連ドラに主演していく。

今回の『南田南弁護士は天才肌』は『OUR HOUSE』以来の連ドラ主演となるが、その背景には学業との両立がある。芦田は中学入学以降、学業を優先し、仕事をセーブしながら活動していた時期もあった。

そして、芦田愛菜の“才女感”が脚光を浴びはじめたのも、その中学入学のタイミングだった。2017年、慶應義塾中等部に進学したのだ。

中学1年生当時、情報番組『スッキリ!!』(日本テレビ系)にVTR出演した彼女は、将来の夢が「病理医」だと明かし、「医学系の道に進みたいなと思って。(病理医は)ドラマで知ったんですけど。ほかにも知らない職業がいっぱいあればいいなと思っています」と語った。

この発言にMCの極楽とんぼ・加藤浩次が「どんどん聡明な感じになっていきますね」と感嘆。その後、大学では医学系ではなく法学部政治学科へ進学しているが、中学生の口から「病理医」という一般にはなじみの薄い医療職が具体的に飛び出すのは確かに驚きだ。

2019年、15歳のときには初著書『まなの本棚』(小学館)を刊行。発売記念会見では、それまでに1000冊以上の本を読んできたといい、「読書は歯磨きやお風呂に入るのと同じくらい身近なこと」と語っていた。

理知的かつ清廉さを感じさせた天皇陛下への祝辞

そんな芦田愛菜が本当の意味で“パーフェクト才女”に“成った”といえるのは、2019年11月だったのかもしれない。

この年の5月に元号が「令和」に変わり、11月に天皇陛下の即位を祝う「国民祭典」の祝賀式典が皇居前広場で催されたときのこと。

凛とした着物姿で登壇した芦田愛菜は、次世代を担う女優代表として約3万人の観衆の前で、堂々と約2分半にわたる祝辞を述べたのだ。

そのなかで芦田は、即位礼正殿の儀での陛下のお言葉に触れ、陛下が長年研究してきた「水」を通して世界のさまざまな問題を捉え、それが平和につながるという考えに感銘を受けたと語った。

そして自身についても、「私も大好きな読書を通じ、知識を得ること、そして、その知識を踏まえて行動に移す、そのことが大切であるのではないかと考えるようになりました」
と述べ、思い立ったことを迷わず実行できるようになりたいと決意を語った。

陛下のお言葉に感銘を受け、その意味を熟考し、自身の生き様に反映していきたいという趣旨の完璧なスピーチ。理知的でいて清廉さも感じられたこのときこそ、“パーフェクト才女”に昇華した瞬間だったのではないだろうか。

高校生にして悟りの境地に達していた?

当然ながら天皇陛下への祝辞は事前に用意してあったものだろうが、その場で言葉を選びながら語ったように見える発言もインテリジェンスに富みすぎており、周囲の大人たちを驚かせたことがあった。

2020年、16歳だった芦田愛菜が映画『星の子』の完成報告イベントに登場したときのこと。本作は「信じる」がひとつのテーマになっているため、「信じる」ということについて尋ねられ、独自の解釈を語ったのである。

芦田は、「その人のことを信じよう」と思うとき、実はその人自身ではなく、自分が理想とするその人の人物像に期待してしまっているのではないかと指摘。

そのうえで、「『裏切られた』『期待していたのに』と感じても、別にそれは“その人が裏切った”とかいうわけではなくて、“その人の見えなかった部分が見えただけ”」と語り、見えなかった部分も含めて「それもその人なんだ」と受け止められる、揺るがない自分がいることが「信じる」ことなのではないかという考えを明かした。

さらに、そうした揺るがない自分の軸を持つのは難しいからこそ、人は「信じる」と口にして、理想の人物像などにすがりたくなるのではないか、と続けた。

この言葉に同映画の大森立嗣監督や共演した永瀬正敏らは感嘆し、絶賛。

なんというか……もはや悟りの境地。他者への期待と「信じること」をここまで冷静に切り分ける考え方を高校生にして持っているということに、驚きを通り越して畏敬の念を抱くほどだった。

ドラマではタイムリープして2周目の人生

そんな芦田愛菜は2023年に慶應義塾大学法学部政治学科に入学。改めて、ここまで綴ってきた彼女のキャリアや言動が大学入学前ということが、本当に末恐ろしい。

そして現在、そんな彼女の経歴と役柄が妙に重なっている。

新ドラマ『南田南弁護士は天才肌』では弁護士役。普通に考えると、現役大学生が弁護士を演じるというのは早すぎやしないかと思うところだろうが、こと芦田愛菜に関しては遅すぎる感さえあるから不思議だ。

このドラマは世界的大ヒットとなった『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の日本版リメイクである。自閉スペクトラム症の弁護士という難しい役どころだが、芦田愛菜なら完璧に演じてみせるに違いない。

さらに、2028年にPrime Videoで世界独占配信予定のドラマ『薬屋のひとりごと』では主演を務めることも発表されている。

小学生時代には「薬剤師」、中学1年生のときには「病理医」になりたいと語っていた芦田だけに、かつて憧れた世界と役柄がどこか重なるのも面白い。

そして、そんな“人生何周目?”と言いたくなる芦田にぴったりの役も、すでに経験している。

芦田は2023年のドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系)に物語の重要な役どころで出演していたが、タイムリープして2周目の人生を生きているキャラクターを演じていた。

実際の芦田愛菜本人は人生何周目なのか? 人生を何回やり直せばこんな“パーフェクト才女”になれるのか? ――そんな与太話を真剣に議論したくなるほど、彼女は隙がなさすぎるのである。

取材・文/堺屋大地