22年、映画のイベントに出席した森本さん

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 温かみのある語り口でナレーターとしても活動した俳優の森本レオ(もりもと・れお、本名・森本治行=もりもと・はるゆき)さんが4日に急死していたことが11日、分かった。83歳だった。所属事務所が同日夜に発表した。「原因不明の突然死」だったという。マイルドで独特な口調を武器に「きかんしゃトーマス」のナレーターなどの声の仕事のほか俳優業でも活躍。2010年に心筋梗塞(こうそく)を患って以降、公の場に姿を見せる機会は少なかった。

 心地よく、優しい語り口。「1/fゆらぎ(振幅ゆらぎ)」が含まれると言われる、唯一無二の声の持ち主として存在感を放った森本さんが逝った。

 所属事務所はこの日夜、報道各社にファクスを送付し森本さんの急死を報告。死因は明らかになっておらず「原因不明の突然死ではありましたが、とても穏やかな顔で旅立ちました」とつづった。事務所関係者によると、最近もナレーションの仕事は随時行っていたそうで、8月にもナレーション録(ど)りをしていたという。葬儀は故人、遺族の意向により、親族のみで執り行った。お別れの会などは予定していない。

 愛知県出身。日大芸術学部卒業後の1967年、地元・名古屋制作のNHKドラマ「高校生時代」に出演し、俳優デビュー。翌68年、東海地方の深夜番組のさきがけとして知られる東海ラジオ「ミッドナイト東海」のディスクジョッキーを約4年半務め、一躍人気を博した。

 70年頃から拠点を東京へ移し、俳優活動を本格化。朴訥(ぼくとつ)とした雰囲気で幅広いキャラクターを演じた。原田眞人監督の「トラブルシューター」(95年)に主演し、北野武監督の「キッズ・リターン」(96年)にも出演。とりわけ、98年から2013年に放送されたフジテレビの人気ドラマ「ショムニ」シリーズでは、商社のさえない窓際課長を好演した。

 その独特の語り口は「癒やし系」と称され、ナレーターとしても引っ張りだこの存在に。アニメ「きかんしゃトーマス」シリーズや、フジテレビ系「王様のレストラン」、テレビ朝日のクイズバラエティー「Qさま!!」など人気番組のナレーションも務めてきた。

 私生活では1971年、元モデルで女優の妻と名古屋で結婚。2児をもうけるも、72年に単身で活動の場を東京に移してからは、単身赴任の別居生活が続いた。たびたび週刊誌などでプライベートが報道されることもあり、2004年には都内でドラマ撮影中、名古屋市内の自宅が火災に遭ったと報じられていた。

 10年、67歳の時に心筋梗塞で倒れ入院。約10日で退院した際には「救急隊の皆さんの好判断と病院の方たちの素早い対応のおかげで、なんとかほとんどダメージなく、10日余りで戻って来ることができました」との談話を発表していた。

 所属事務所は「役者としてナレーターとして、これまで多くの作品に携わらせていただけましたこと、故人にかわり御礼申し上げます」とコメント。ファンや関係者へのメッセージとして「実り豊かな時間とたくさんの思い出をありがとうございました」と結んだ。

 ◆森本 レオ(もりもと・れお)本名・森本治行。1943年2月13日、愛知県生まれ。日大芸術学部卒業後の67年、NHK名古屋のラジオドラマ「高校生時代」でデビュー。73年、「花心中」(斎藤耕一監督)で映画初出演。アニメ「きかんしゃトーマス」「猫忍」などナレーション作品も多数。ほかの出演作にNHKドラマ「黄色い涙」(74年)、フジテレビ系「ロングバケーション」(96年)など。