「20代の色白美女が中年男性とホテルに…」 壁の隙間にまるで“商品”のように並び… 4割がホストに貢いでいるという「立ちんぼ」のリアル
世界に知られる“TACHINBO(立ちんぼ)”
嬌声と怒声と叫び声、ビートの利いた音楽が溢れ出る新宿・歌舞伎町の中心部を通り抜けてその一角にたどり着くと、すぐ近くのバッティングセンターの打球音が響くばかりで、なぜか静寂すら感じてしまう。
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【写真を見る】「中には10代も」 色白美女と中年男性がホテルへ… ずらりと並ぶ「立ちんぼ」
決して人がいないわけではない。ざっと見ただけでも数十人。ただ、そこにとどまる者は一様に無口で、女たちは所在無げにスマホをいじり、男たちはそんな女たちを眺めながら、時おり近づき人差し指の後に中指を立てて、
「1? 2?」
女が首を横に振ると男はまた別の女の方へと……。

いまや、世界に知られる“TACHINBO(立ちんぼ)”と、それを買う男たち。歌舞伎町のホテル街の夜の“日常”である。
20歳前後の色白の女性と、中年男がホテルへ……
売る行為と買う行為の双方を禁じるが、それ自体に罰則はない。処罰の対象は、あくまでも公衆の目に触れる場所での勧誘など「売る側」の行為で、「買う側」には罰則がない。
これが1956年に制定された「売春防止法」の実態だ。結果として今、何が起こっているのか……。
ある夜の歌舞伎町、ホテル街に足を運んでみると、まるで何かの巣穴のような、壁の隙間ごとに女が立ち、それを男たちが品定めしては声をかける光景が見られた。
近づくとこんな会話が聞こえてきた。
男「ホ(テル代)別で1万5000でどぉ?」
女「そういう設定してない」
男「2万からって感じ?」
女「いいよ」
ただ立っているだけで、“勧誘”はしていないというタテツケなのだろう。おそらくは20歳前後。色白の女性と、50がらみのくたびれたTシャツの男はホテルに入り、1時間もしないうちに出てきた。女の子は少し離れた場所に再び立ち、スマホをいじり始めた。
「ここだと1万円でもいける」
男たちの一人は“買い”に来る理由をこう話す。
「素人もいて面白いんだよ。お店はハズレもあるし、値段も高い。ここだと1万円でもいける。でも今日はいい子いないね」
そんな“評判”はいまやSNSを通じて世界に伝わり、“TACHINBO”を求める外国人の姿も決して少なくない。
警視庁によると、昨年、売春防止法違反で逮捕された歌舞伎町周辺の女性は延べ112人。平均年齢は25歳で、内14人が10代だった。そしてその4割がホストに金をつぎ込むことを目的としていた。こうした実情を背景に、法務省は有識者検討会を立ち上げ、8月24日に報告書案がまとめられた。目指す法改正は「買う側」の処罰だという。
だが、先の男は言う。
「法改正? よく知らんけど、どうせ抜け穴はあるよ」
そして“売る”方の理由--道に立つ彼女たちに「ねぇ、ウチの店に来ない」と、手当たり次第に声をかけるホストたちの姿をそこかしこで見るのも歌舞伎町の現実である。
撮影・大橋和典/上原賢一
「週刊新潮」2026年9月10日号 掲載
