いつもの道が冠水するかも 大雨の前に見ておきたい国交省の地図2つ

大雨の際、特に注意したい場所のひとつが「アンダーパス」です。周囲より低くなっているため雨水が集まりやすく、冠水に気付かず車で進入すると、身動きが取れなくなるおそれがあります。
東京都防災の公式Xも9月6日、「大雨の際には、アンダーパスや冠水した道路には決して立ち入らずに迂回する、あるいは安全な場所に退避するなど、命を守る行動を最優先にしてください」と注意を呼びかけました。
では、自宅の近くや普段通っている道路に、冠水するおそれのある場所があるかどうか。実は国土交通省が公開している地図から、事前に確認することができます。
大雨になる前に、一度見ておきたい地図を2つ紹介します。
■ 関東甲信の「道路冠水注意箇所マップ」
ひとつ目は、国土交通省関東地方整備局が公開している「関東甲信地域における道路冠水注意箇所マップ」です。

茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、長野について、それぞれPDF形式の地図が公開されています。
掲載されているのは、道路などと交差するアンダーパス部のほか、過去に冠水が発生した低い土地にある道路など。集中豪雨によって雨量がポンプなどの排水能力を超えた際、一時的に水がたまり、通行に支障が出るおそれのある場所がまとめられています。
たとえば東京都版を見ると、都内各地の注意箇所が地図上に示されています。地図だけでは場所が分かりにくい場合は、PDFを下にスクロールするか次のページを見ると、大まかな住所や名称を確認できます。


自宅や現在地の近くに該当する場所がないか調べたいときは、住所の一覧から探したほうが分かりやすいかもしれません。
なお、ここで注意しておきたいのが、地図に印がない場所なら冠水しない、という意味ではないことです。
関東地方整備局も「この箇所以外でも冠水する恐れがあります」として、実際の道路状況にも注意するよう呼びかけています。
■ 全国から探せる「重ねるハザードマップ」
もうひとつ覚えておきたいのが、国土交通省と国土地理院が提供している「重ねるハザードマップ」です。

こちらは住所や現在地から周辺の災害リスクを調べられるサービスで、洪水や内水、土砂災害、高潮、津波など、さまざまな情報を地図上に重ねて表示できます。
そして、実はここにも「道路防災情報」として「道路冠水想定箇所」が用意されています。

表示すると、アンダーパスなど大雨の際に冠水し、車両が水没するなど重大な事故が起きる可能性がある場所が、地図上に黄色い三角形の中に!が描かれた「警告/注意」を意味するマークで示されます。
道路冠水想定箇所のデータは国土交通省の各地方整備局が提供しており、このほか「事前通行規制区間」や「予防的通行規制区間」などの道路防災情報も確認できます。
こちらの利点は、普段使っている地図に近い感覚で、場所を拡大しながら確認できること。
さらに洪水や内水などの情報を重ねれば、「この道路に冠水想定箇所がある」というだけでなく、その周辺にどのような水害リスクがあるのかもあわせて見ることができます。
なお、デフォルトの状態では地図の色がやや濃く、注意マークが見づらい場合があります。その場合は、画面左下にある地図マークをクリックすると、背景に使う地図の種類や濃度を変更できます。

また、マークの意味などを確認したい場合、PC版では画面左上の「選択中の情報」から確認できます。スマホ版では「情報」をタップし、さらに「表示中の情報」タブを選択すると確認できます。

■ 大雨になってからではなく、普段のうちに確認を
アンダーパスの冠水は、大雨の最中に初めて気付いてからでは迂回が難しい場合があります。
特に、通勤・通学や買い物などで日常的に車を使う人は、自宅周辺だけでなく、いつも通っているルートに冠水しやすい場所がないか、一度確認しておくとよさそうです。
もちろん、地図は「ここだけが危険」というものではありません。実際に大雨となった際には最新の気象情報や道路状況を確認し、すでに冠水している道路には決して進入しないことが重要です。
大雨が降ってから地図を開くのではなく、何も起きていないときに一度見ておく。それだけでも、いざというときの選択肢を増やすことにつながりそうです。
<参考・引用>
東京都防災 公式X(@tokyo_bousai)
国土交通省 関東地方整備局「関東甲信地域における道路冠水注意箇所マップ」
国土交通省・国土地理院「重ねるハザードマップ」

