“ガラスの体”なのに大丈夫か…ドイツ名門ドタバタ加入の韓国代表FWに疑問の声 事前メディカルチェックを“スルー”
“ケガ歴”が決して少なくない選手を、事前のメディカルチェックもなく獲得した。
移籍市場の締め切り“35秒前”に韓国代表FWファン・ヒチャンを獲得したシャルケに対し、一部のファンが疑問を投げかけている。
シャルケは9月2日(日本時間)、ウォルヴァーハンプトンからファン・ヒチャンを期限付き移籍で獲得したと発表した。契約期間は2027年6月30日までで、背番号は7番を着用する。ファン・ヒチャンにとってハンブルガーSV、ライプツィヒに続きドイツで3度目の挑戦となる。
移籍は締め切り当日に急ピッチで進められた。シャルケが公開した映像には、ミロン・ムスリッチ監督が直接ファン・ヒチャンに電話をかけ、チームのプレースタイルや戦術を説明しながら加入を説得する姿も収められていた。
シャルケは以前からファン・ヒチャンを獲得候補として検討していたが、ウォルヴァーハンプトンが完全移籍を希望していたため、交渉の可能性は低いとみられていた。
だが、状況は締め切り当日に急変した。ウォルヴァーハンプトンが期限付き移籍を容認し、現地時間午後5時に両者の原則的な合意が成立した。しかし、電子署名を含む技術的・事務的な問題が発生し、契約が再び破談の危機に直面した。
ドイツの『ビルト』紙によると、シャルケがすべての書類をブンデスリーガのシステムに登録したとの確認を受けた時刻は午後7時59分25秒だった。移籍市場の締め切りまでわずか35秒しか残されていない瞬間だった。クラブ関係者らは獲得が最終承認されると、抱き合って胸をなでおろしたとされる。
問題は、時間が極めて切迫していた点だ。ファン・ヒチャンは契約締結前に通常受けるべきシャルケのメディカルチェックを受けられなかった。シャルケはウォルヴァーハンプトンから受け取った医療データを検討したうえで獲得を決定し、正式な検査は契約完了後に行った。

一部のシャルケファンがファン・ヒチャンの獲得に懸念を示す理由がここにある。
ファン・ヒチャンは直近の2シーズン、大小の怪我で度々戦線を離脱した。今回のプレシーズン中もコンディションに問題を抱えていたとされる。怪我の履歴から「ガラスの体」というありがたくないレッテルまで貼られた選手を、直接検査することなく獲得したことが適切だったのか疑問が投げかけられている。
シャルケ側も、リスクがあるという事実を隠さなかった。スポーツディレクターのフランク・バウマンは「もちろん、ある程度のリスクはある。だが、10カ月の期限付き移籍契約であることを考慮すれば許容できる範囲だ」と説明した。
続けて、「我々が300万ユーロを今すぐ投資しなければならなかったとしたら進めなかっただろう」と明かした。完全移籍ではなく短期レンタルだったからこそ受け入れられた選択だという意味だ。
シャルケはリスクを抑える仕組みも用意した。『スカイスポーツ』によると、契約には300万ユーロの買い取りオプションが含まれている。まず約10カ月間、ファン・ヒチャンのコンディションとパフォーマンスを確認したうえで、完全移籍に切り替えるかを判断できる仕組みだ。
期待がないわけではない。フットボールディレクターのユーリ・ムルダーは、ファン・ヒチャンが複数の攻撃的ポジションをこなせ、多様なリーグや代表で豊富な経験を積んできた点を高く評価した。ブンデスリーガ昇格組のシャルケには、残留争いを牽引するファン・ヒチャンのスピードと突破力、そして得点力が必要だ。
ファン・ヒチャンも「昨シーズンのシャルケの姿が強い印象を残した。プレースタイルを重点的にチェックし、自分にフィットするはずだと確信した」と自信をのぞかせた。ファンで埋め尽くされたスタジアムでプレーする瞬間を心待ちにしているとも明かした。
シャルケはメディカルチェックを後回しにしてまでファン・ヒチャンを選択した。締め切り35秒前に劇的に成立した契約は、彼にドイツの舞台へ戻る道を開いたが、同時にコンディションをめぐる疑問符も大きく膨らませた。
結局のところ、ファン・ヒチャンが万全な体とパフォーマンスで、シャルケの“危ない賭け”が間違いではなかったと証明しなければならない。
(記事提供=OSEN)

