ICL手術後はいつからカラコンを使える?選び方や注意点も解説
ICL手術を検討する際、術後もカラコンを用いた瞳のおしゃれを楽しめるのか疑問を抱く方も少なくないでしょう。
手術を終えた瞳は裸眼と同様にカラコンを使える場合が多いですが、回復するまでの期間や医師の許可が必要です。
本記事では、手術後に装用を再開できるタイミングや、瞳を守る製品の選定基準を詳しく記述しています。
注意すべき決まりごとを正しく整理すれば、治療後の健やかな目元とおしゃれを両立できるので、今後の快適な生活設計を立てる計画に役立ててください。
監修医師:
坂西 良仁(坂西眼科医院)
1965年に祖母が開院した眼科医院を2024年5月に継承し3代目院長に就任。院長就任前は、多数の硝子体手術を手掛ける順天堂大学医学部附属浦安病院にて、教育・研究・臨床に尽力。同病院の眼科手術部長として、主に網膜硝子体疾患の難症例に数多く向き合い、高度な医療技術の研鑽を重ねてきた。長年培った専門性と知見を生かし、現在も大学病院での医療や教育に携わりながら地域の方々に寄り添った眼科医療を提供している。
ICL手術後の経過と日常生活の制限

ICL手術はどのような治療ですか?
ICL手術とは、眼内に小さなレンズを挿入して近視や遠視、乱視を矯正する視力回復治療です。
角膜を削るレーシック治療と異なり、角膜の厚みを維持したままクリアな視界を目指せるのが特徴です。
挿入するレンズは生体適合性に富んだ素材で作られており、半永久的に眼内に留めてもアレルギー反応を誘発しにくい性質があります。
万が一の不具合が生じた際や、将来白内障を患った状況では、レンズを取り出して元の状態に戻す処置が可能です。
手術時間は両眼で20分程度と短縮されており、日帰りで受けられる点も魅力です。強度近視の患者さんでも治療の対象となり、幅広い視力トラブルを改善に導いてくれます。
メガネや通常のコンタクトレンズから解放され、裸眼での快適な生活が手に入ります。
ICL手術後に目の状態が安定するまでどのくらいかかりますか?
手術が終わった直後から視力の向上を実感できる事例も少なくないですが、傷口が治癒して視力が安定するまでには相応の期間を要します。
一般的な目安として、術後1ヶ月から3ヶ月程度の時間が経過すれば眼内の状態が落ち着く傾向にあります。術後数日間は、炎症の影響でかすみや眩しさを強く感じる場面もある点に注意が必要です。
眼の組織が修復される過程で一時的にドライアイの症状が強まったり、光の周囲に輪が見えるハロー・グレア現象が起きたりする場合も珍しくありません。指示された点眼薬を医師の指導に沿って継続して使用しないと思わぬトラブルを招く可能性もあるので、指示どおりのケアを継続しましょう。
定期検診を欠かさず受診し、眼圧やレンズの位置に問題がないか細かく確認を受ける体制を整えましょう。
ICL手術後に日常生活の制限はありますか?
術後の眼は、傷口が塞がっておらず繊細な状態にあるので、感染症を防ぐ目的で数日間の制限事項が設けられています。
特に、お顔周りの衛生管理や激しい動きを伴う運動に関しては、以下に示す目安にしたがって再開時期を調整するのが基本です。
洗顔や洗髪は手術の当日は見送り翌日以降の診察後に開始する
目元の化粧は術後1週間が経過して問題がない段階まで控える
激しい運動は主治医と相談のうえで徐々に再開を検討する
血流を促して炎症を悪化させる飲酒は、術後数日間は控える取り決めを厳守しなければなりません。
就寝時も眼を保護する専用の用具を装着すれば、無意識に擦るトラブルを未然に防止できます。丁寧なケアを実践して、眼に負担をかけない状態を保つのがおすすめです。
ICL手術後いつからカラコン(カラーコンタクトレンズ)を使用できるのか

ICL手術後もカラコンを使用できますか?
治療により視力を回復させた後であっても、瞳の色やデザインを変えるレンズは引き続き利用可能です。
手術で眼内に挿入された特殊なレンズは、黒目よりも奥にある虹彩の裏側に固定されています。角膜の表面に直接乗せるカラーレンズとは接触する位置がまったく異なるため、お互いが干渉し合って不具合を引き起こさない設計です。
角膜を削るレーシック治療を受けた場合は、カーブの形状が変わる影響で市販のアイテムが合わなくなる事例もあります。
対照的に角膜の形を元々の状態で残せるICL手術では、術前と同じ感覚で市販のアイテムを楽しめる利点が魅力です。
度数が入っていないタイプを選べば、視力に影響がない状態でカラーコンタクトを楽しめます。ただし、眼の状態や製品によってはトラブルの可能性はゼロとは言い切れないため、事前に主治医に確認するのがおすすめです。
ICL手術後はいつからカラコンを使用できますか?
手術の直後からただちに装用を開始できるわけではなく、切開した傷口がしっかりと塞がるまで一定の待機期間が必要です。
一般的な目安として、術後1ヶ月が経過した段階での再開が許可されますが、回復を優先する背景には、健康状態を維持する理由が存在します。例えば、日常生活でも以下に示す制限事項をしばらく守らなければなりません。
洗顔や洗髪は翌日の診察後に始める
目元の化粧は術後1週間ほど控える
激しい運動は主治医と相談して決める
患者さんの回復スピードや眼のコンディションによっても許可が下りるタイミングは異なるため、独自の裁量で勝手に使用を再開するのは避けるべきです。
定期検診を受けて眼に問題がない事実を確認し、医師の許可を得てから美しく快適な目元を演出するのがおすすめです。
カラコンの使用を再開する前に眼科を受診した方がよいですか?
装用を再開する前には、手術を受けた医療機関で事前の診察を受けるのがおすすめです。患者さん自身は自覚症状を感じていなくても、ミクロの単位で観察すると炎症が残っていたり、傷口が不安定な状態であったりする事例は珍しくありません。
医師が特殊な顕微鏡を用いて眼の表面や内側の状態を細かくチェックし、装用しても問題がないかを見極める役割を担います。
万が一、乾燥や炎症が残っている段階で使用を再開してしまうと、治りかけていた傷口が悪化して視力低下を招くトラブルへ発展しかねません。
また、使用するレンズの素材や装用時間に関する、適切な指導を直接受ける機会でもあります。大切な眼の健康を生涯にわたって守り抜くためにも、独自の裁量による再開は厳禁です。
ICL手術後のカラコン(カラーコンタクトレンズ)の選び方や注意点

ICL手術後に使用するカラコンはどのように選べばよいですか?
瞳の健康を守るためには、何よりもレンズの品質を重視して製品を絞り込む基準が必要です。厚生労働省から高度管理医療機器としての承認を得ている、信頼性のある国内正規品を選ぶのがおすすめです。
海外から直接輸入された製品や非承認のアイテムは、粗悪な素材が使われているリスクがあるため避けるべきだといえます。ネット通販や量販店で購入する場合も品質を慎重に確認し、可能であれば医療機関やコンタクトレンズ専門店など、適切な管理のもとで販売されている製品を選びましょう。
また、瞳の酸素不足を防ぐために、酸素をよく通す素材で作られた製品を推奨します。眼に直接触れるベースカーブの数値をあらかじめ眼科で測定してもらい、自身の瞳の形状にぴったりと合う製品を選びましょう。
装用期間を厳守し、1日使い捨てタイプを利用する手段も、清潔を維持するために重宝します。
度ありのカラコンも使用できますか?
ICL手術を終えた眼であっても、度数が含まれているカラーレンズを装用するのは十分に可能です。
眼内に挿入されたレンズは、本来の視力をクリアな状態に回復させる働きを担っています。もしも術後にわずかな度数のズレが生じた場面や、老眼の症状が現れた際にも、重ねて使用できるのが特徴です。
不足している視力を補う用途で、度ありの製品は役立ちます。ただし、勝手な推測で度数を決定すると、過剰矯正による眼精疲労や頭痛を招く可能性があります。
度ありのコンタクトを使用する際は、事前に眼科で精密な検査を受け、適切な度数を知るのも重要です。
使用するうちに視力が変わるケースもあるので、違和感を覚えたらすぐに受診するのがおすすめです。
ICL手術後にカラコンを使用する際の注意点を教えてください。
術後の繊細な眼に余計な負担をかけないために、製品を扱う際の衛生管理には日常生活のなかで細心の注意を払わなければなりません。
手術後にカラコンを使用するにあたって、以下に示す大切な決まりごとを毎日のケアで徹底して守る必要があります。カラコンによる角膜障害を防ぐため、装用する時間や日数は必要な頻度にとどめましょう。
毎日の装用時間は少しずつ延ばす
瞳に違和感や痛みを感じたらすぐに外す
雑菌による感染を防ぐため貸し借りは避ける
トラブルを未然に回避するためには日頃の丁寧な洗浄や消毒が不可欠であり、少しでも充血や異物感が現れた場面ではただちに使用を中止しましょう。
定期的にクリニックを受診して瞳の状態を細かく確認してもらい、眼の病気を防いで健やかな美しさを維持するのも有効です。
編集部まとめ

ICL手術は角膜を削らずにクリアな視力を回復できる画期的な治療法であり、術後の制限期間を過ぎればカラーレンズを用いたおしゃれも再び楽しめます。
利用を再開する時期の目安は術後1ヶ月が経過した頃ですが、回復の進行具合は各自で異なるため独自の裁量で開始してはいけません。
事前に医師の診察を受けて眼の状態を細かく確認し、許可を得てから使用を始めるのがおすすめです。
使用する製品を選ぶ際は、厚生労働省の承認を受けた信頼できる正規品を選びましょう。正しい装用ルールを厳守し、清潔な取り扱いを徹底する意識が瞳の健やかさを末永く保つ鍵です。
参考文献
SMILE・ICL外来 - 近視総合|慶應義塾大学医学部 眼科学教室
有水晶体眼内レンズ|日本眼科学会
ICLを考えている方へ|日本白内障屈折矯正手術学会
屈折矯正手術のガイドライン(第8版)|日本眼科学会
眼内コンタクトレンズ(ICL)治療をスタート|東京科学大学病院
おしゃれ用カラーコンタクトレンズについて|厚生労働省
コンタクトレンズの適正使用について|厚生労働省
ICLとは|ICL研究会
手術について - ICL|日本大学医学部視覚科学系眼科学分野

