日欧の水星探査ミッション「ベピ・コロンボ」推進モジュール分離確認 水星到着は2026年11月
ESA(ヨーロッパ宇宙機関)は2026年9月3日付で、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同の水星探査ミッション「BepiColombo」(ベピ・コロンボ、ベピコロンボ)の探査機水星到着に向けて、ロケット分離から水星付近までの飛行を担ってきたESAの電気推進モジュール「MTM(Mercury Transfer Module)」が正常に分離されたことを確認したと発表しました。

探査機を水星手前まで送り届けたMTMが分離
BepiColomboは、水星の表面や内部を観測するESAの水星表面探査機「MPO(Mercury Planetary Orbiter)」と、水星の磁場・プラズマ・希薄な大気といった水星周辺の環境を観測するJAXAの水星磁気圏探査機「MMO(Mercury Magnetospheric Orbiter、みお)」の2機による、日欧共同の水星探査ミッションです。
ここにESAのMTMを加えた3機は、2018年10月の打ち上げ以来、積み重なった状態で飛行を続けてきました。MPOとMMO(みお)はMTMを分離した後で水星周回軌道に入り、高度が異なる軌道を周回しながら科学観測を行う計画です。

探査機の軌道を変更するために地球・金星・水星で合計9回のスイングバイ(※太陽を公転する惑星などの重力を利用して軌道を変更する方法)を実施してきたBepiColomboミッションは、日本時間2026年9月3日21時にMTMを分離。日本時間同日22時52分に、MTMの分離が正常に行われたことが確認されました。
ESAによると、今後のMPOとMMO(みお)は結合した状態のまま、2026年11月21日に水星の極軌道(高度674km×17万8000km)に入る予定です。2026年12月9日~10日頃には、高度590km×1万1640kmの軌道でMPOからMMO(みお)が分離。2027年3月10日にはMPOが高度480km×1500kmの軌道に到着し、2027年4月6日から科学観測が開始される予定です。

なお、BepiColomboミッションの探査機水星到着は当初2025年12月に予定されていたものの、2024年4月にMTMの電気推進システムに十分な電力を供給できなくなる問題が発生したため、2026年11月に先送りされていました。トラブルに悩まされつつも、MTMはMPOとMMO(みお)を水星手前まで送り届ける役割を完遂したことになります。
文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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