暑い日が続くと、認知症になるリスクが150%上昇する…夏場に熱対策をしない人はボケます

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発症リスク上昇は喫煙と同程度

5~9月に暑い日が合計30日あると、高齢者の翌年の認知症発症リスクが40~150%増える―。

東京科学大学大学院医歯学総合研究科の研究チームが、こんな驚くべき調査結果を今年1月に公表した。地域ごとに過去30年の気候データを分析したところ、「極端に暑い日」が増えるにつれて、認知症を発症するリスクも急上昇するというのである。

研究チームの一員である、東京科学大学准教授の森田彩子氏が語る。

「日本全国約5万7000名の高齢者を3年にわたって追跡してみると、暑い日がこれまでより30日間多くなると、認知症を発症する確率が1・4倍高まることが示唆されました。これは習慣的な喫煙による認知症の発症リスク上昇と同程度の大きさです。

すでに『極端に暑い日』は各自治体で30日以上増えており、暑い日による認知症リスクの上昇は私たちの身に迫るリアルな脅威なのです」

「暑い日」で発症リスクが高まるワケ

さらに、認知症と診断される前に暑さの影響で死亡した可能性を考慮すると、発症リスクは最大2・5倍にも達するという(下図参照)。

ではなぜ、暑い日がこれほどまでに認知症発症リスクを高めるのか。その要因は2つ考えられる。

「脳は熱のダメージを受けやすい器官です。これまでの研究では、深部体温が40℃を超えるような重い熱中症にかかった患者で、海馬の異常が観察されています。海馬は記憶に関わる部位です。暑さと認知症の関連には、こうした生理的変化が関わっていると考えられます」(森田氏)

日光そのものというより、体温の上昇こそが脳に悪影響を及ぼすのだ。もう一つの理由は「社会的孤立」である。

熱中症予防のために外出を控えて人と話す機会が減り、脳への刺激が低下した可能性があります。不安や悩みをひとりで抱え込むことで心理的ストレスも大きくなるのかもしれません」(森田氏)

暑さを上手に避けながら、人との繋がりを保ち、楽しみを味わうことが不可欠である。

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「週刊現代」2026年8月31日号より

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