タレント・経営者のマリエさん

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推し活、家族、仕事、治療――長年続けてきたものを手放すには、未練や罪悪感、費やした時間とお金への執着がつきまとう。だが、時に“続ける”ことで、人は身動きが取れなくなる。自分を守り、次へ進むための「やめどき」はどこにあるのか。人生を左右する大きな決断をした人の実例から、その見極め方を探る。
◆家族との絶縁を告白

元祖「セレブタレント」として’00年代に一世を風靡したタレントのマリエ(39歳)。経営者の父を持ち、裕福な生活ぶりでお茶の間を賑わせた彼女も、現在は自身のアパレルブランドのデザイナー兼経営者。私生活では、1児のシングルマザーとして多忙な日々を送っている。そんな彼女が’26年7月、ウェブメディアの取材で家族との絶縁を告白。戸籍から抜け出す「分籍」という選択をした真意を直撃した。

「6年前、区役所で分籍の手続きをしました。とはいえ、戸籍が別々になっただけで、完全に親子の縁が切れるわけではないですが」

それでも、“けじめ”として必要な手続きだった。

「昔から自分が憧れていた家族の形はうちにはなかったし、両親はお金のことでよく口論していました。子どもの頃、『これで喧嘩をやめて』と手元にあったお年玉の5000円札を差し出したことがあって。子ども心ながら『これは取っておきなさい』と言ってくれるんだろうなと思いつつ渡したけど、母は『ありがとう』とすんなり受け取ったんです。自らの行動だったにせよ、すごくショックでした」

テレビできらびやかに演出された家族の姿は虚像だった。

「トラブルが絶えない家だっけど、『立派な大人なら家族を助けるのは当たり前だ』という固定観念があった。なので、家族関係を断ったり籍を抜いたりという選択肢は、長い間思いつきもしなかったんです。でも、家族に手を差し伸べるたびに『やめとけばよかった』という結果になることが何度も続いた。そして、ある出来事がきっかけで、幸せに暮らす前に、まず『自分と周りが安全に生きられる状態をつくることが必要』という考えに至りました」

◆「大切な人たちを『守らなきゃ』と思った」

一家に何があったのか。

「彼らの名誉のため詳しいことは伏せますが、家族が抱える問題に加え、金銭面や、私の名前を利用しようとするトラブルが絶えなかった。しまいには仕事先や取引先にも大きな迷惑がかかってしまって……。自分が嫌な思いをするだけで済まなくなって、大切な人たちを『守らなきゃ』と思ったんです」