16種類のカレーが一堂に集結! 食えばわかる”華麗”な美味さ

「自動車メーカーが販売するカレーが流行ってるんですよ! ですんで、今回の記事内容は番外編として『自動車メーカーのカレー』をやろうかと」

 え? 番外編はいいけど、自動車メーカーがなぜにカレー!?

「それにはいろいろとワケがありまして、そこらの説明も含め、編集部で試食をぜひ」

 え〜カレーってレトルトでしょ? だったらウチに送ってくれたら家で喰えるって。

「でも16種類もあるんですよ」

 ジュ、ジュ〜ロクッ!! そりゃ編集部で試食会みたいにしなきゃ喰えないわ! ってなことがありまして、実際に食べましたよ、16 種類の自動車メーカーカレー。

 まずはトヨタが販売しております『トヨタ博物館カレー』だ。もともとは愛知の『トヨタ博物館』内のレストランで提供していたカレーの評判がいいもんで、レトルトのお土産として博物館のショップで販売を始めたらしい。さらに現在はネットでも買えるんで、『トヨタ博物館ミュージアムショップ』で検索してください。

 でもって種類は6種。ビーフ辛口にビーフ甘口、チキン、ポーク、野菜に豆。お値段はひとつ432円なり。

 パッケージには、トヨダ(タじゃなくダだ!)AA型乗用車に2000GTといった往年の名車から初代プリウスまで、トヨタを代表するクルマが印刷されてるのがCARトップ読者の心をくすぐるでしょうが、このパッケージには、皆様読者のマニア魂をさらにくすぐる部分がある。

 辛さとカロリーがタコメーターとスピードメーターを模したデザインで表示されてるのだ。それだけでちょっと買っておきたいとこでしょ。

 味は、どの種類もカレー専門店で提供されるタイプといいますか、欧風カレーに近い。炒めた香味野菜がしっかり煮溶けて、ホロホロの肉が入ってるタイプね。チキンとポークにマッシュルームが入ってるのもヨーロッパっぽいし。

 博物館のレストランで評判がイイってのも「なるほど」の老若男女、誰もが安心して食べられるカレーですなァ〜。

どれもが近所のスーパーでも売って欲しいほどのおいしさ

 さて、トヨタの欧風から一転。著しく和風の味を突き詰めているのがホンダの販売している『ホンダ社食のカレーうどんの素』だ!!

 もともと全国のホンダの社員食堂では、金曜限定でカレーうどんを提供していたそうな。金曜といえば翌日からは会社がお休み。ホンダならではの白い作業着にカレーの汁が飛んでも、週末の休みに洗濯ができるってんで、カレーうどんが金曜限定になったんだと。そんな社員食堂の味を再現したのが、この商品でございます。

 それも!! 本社のあった青山ビル味、栃研の味(栃木研究所のことね)、埼玉製作所味、浜松工場味、鈴鹿製作所味、熊本製作所味と、6つの事業所ごとの味をレトルトで再現するという、ホンダらしいこだわり。

 いざ食べると、いや〜とんでもない粘度。こりゃ〜作業服に汁飛ぶわ。だが、粘度以上にとんでもないのが、全品に渡る和風のダシの効きまくり方。魚醤を使ってるのがポイントかもしれない。

 そんななかでも特徴的なのが熊本製作所味。なんと唯一、肉類がまったく入ってない潔さ。肉なしで勝負するところに味への自信が見て取れる。一方、青山味に使用されている豚肉はスペイン産。もしや、青山というオシャレ地域なんで、スペインが誇る高級豚肉のイベリコ豚か? なんて想像も脳裏を駆け巡る。

 そしてもっとも肉の量が多いのは栃研の味。唯一パッケージの前面に『ブラックポーク』と素材名が大きく書いてあるしね。原材料名に『味噌』の表記がないのに、なぜか味噌っぽい発酵の味がする浜松工場味の個性も捨てがたい。

 ただね、現在このホンダのカレーうどんの素は入手が難しくなっております。ちょっと前までは青山の本社内にあったウエルカムプラザ』で購入できたんすが、今本社が工事中で、買えなくなっちゃった。

 社員やグループ関係者が利用できる社員ネット販売とか、工場のなかの売店では売ってるらしいんですが、それでもなかなか入手困難。ただ、たまにフリマサイトやイベントなどで出品されてるという噂も。本来の価格の320円がフリマサイトだといくらかわかりませんが、見つけたら買ってみるのもよしである。

 そして最後に紹介したいのが、最近登場したスズキの『【スズキ食堂】インドベジタリアンレトルトカレー』。

 スズキで働くインド出身の社員の皆さんが、社員食堂のインドカレーを「母の味だ」と太鼓判を押したことから、販売が決定したらしい。

 ま、その太鼓判もわかるよ。インド料理店……それもベジタリアン系インド料理専門店が出す味と遜色ないもん。その分ひとつ918円と、ちょっとお値段お高めではありますが、ネットでも買えるんで、『スズキ カレー通販』で検索してみてください。

 種類は、トマトレンズダール、茶ひよこ豆マサラ、青菜ムングダール、大根サンバルの4種。

 そのなかでも、我々が思うカレーとは一線を画してるのが大根サンバル。サンバルって東南アジアの調味料でもあるんで、それのことかと一瞬思ったけど、調べたら南インドのスープ! だから粘度ゼロで、いや〜、本格超えた現地の味じゃないの、これ? いや〜、異文化体験という意味でも、これはぜひ味わってほしい。

 それにしても暑すぎる令和日本の夏。自動車メーカーのカレーを喰って、ジュワ〜ッと汗かいて、灼熱の季節を乗り切るのが『CARトップ』読者のサマースタイルといっておきたい。

※本記事は雑誌「CARトップ2025年9月号」の記事を再構成して掲載しています