大英博物館に「過剰な配慮」と批判相次ぐ エジプトツアー、ミイラの展示に「人間の遺体を含む」の注意書き
ロンドンの大英博物館が開催する古代エジプトツアーにおける、「ミイラ(人間の遺体)が含まれます」という事前警告に「やりすぎだ」との批判が相次いでいる。一般開館前の静かな館内を専門ガイドと巡る限定ツアー「古代エジプトにおける生と死」(特別観覧料35ポンド=約6650円)のチケット購入者に対し、同館は「人間の遺体を含む展示を巡ります」との注意書きを提示。さらに「ミイラ化を含め、死者を埋葬するための準備工程について探求します」との説明も添えられている。
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午前9時に開始されるこのツアーは、埋葬品や遺体が古代エジプト人の暮らしをいかに物語るかを解説するものだ。年間600万人以上が訪れる同館には6000体を超える人間の遺体(ミイラ)が収蔵されており、いずれも「敬意と尊厳をもって管理している」という。
この注意書きを目にしたのは、英バークシャー州スラウ在住で元研究者の歴史愛好家、サイモン・フィッシャー氏(52)。同ツアーの予約時に警告に気づいたフィッシャー氏は、「今日の『woke(過剰な配慮)』という馬鹿げた風潮を古代文明人が見たらどう思うだろうか。説教くさく、形ばかりの警告で完全にやりすぎだ」と不快感を露わにした。
近年、文化作品やパフォーマンスの前に警告文を掲示する動きを巡り議論が高まっている状況で、今回の件もその一環といえる。なお、ロンドンの劇場ナショナル・シアターは以前、シェイクスピアの戯曲『ハムレット』の公演前に「悲嘆、自殺、精神疾患」に関する注意書きを出して物議を醸していた。またケンブリッジ大学も、講義教材で童話『赤ずきん』を扱う際に「暴力的なテーマが含まれます」との警告文を添付して批判を浴びている。
(ロイター/よろず~ニュース編集部)
